録音
おはよう
昨年の6月、小室哲哉さんにインタビューした時の録音を改めて聴いてみました
これにはOAされていない部分も含まれていますが
やはり印象的なのは、時代の空気が読めなくなった、という発言です
読んだ時には、もう他のものに変わってしまっている
色々とオファーはいただいているけど、たとえ作曲をしても、世間はそれを新鮮なものとは感じてくれないのではないか
そして
キーボードで作曲する場合、慣れた方へ指が動いてしまう指癖というのがあるわけですが、もし小指を別のところへ置いたら僕の作品ではなくなってしまう、とおっしゃってました
行き詰まった時は、過去の自分の作品からヒントをさがすこともあるそうなので
<才能が枯れると形式が始まる>という言葉がありますけど、そういう感じですかと伺ったら、頷いていらっしゃいました
SNSの時代、言葉で僕のことを消すなんて簡単なんですよ
小室さんはネットの中傷にとても敏感だそうで、気分が落ち込んだ時は、褒めてくれている人を探して、時には返信することもあるのだとか
死にたいと思ったことはありますか、と質問したら
それはないですけど、消えたいと思うことはありますね、というお答えでした
この消えたいという意味は、誰からも批判されず、何かを強要されることもない
とりあえず、世間からかまわれない状況に身を置きたいということのようです
今回の引退宣言は、この<消えたい>という願望の表れかもしれません
そして、そうなった時に、自分の中にどんな変化が起こるのか確かめてみたいという気持ちが少なからずあるような・・・
インタビューの最後に
もし、お墓に小室さんの楽譜を1曲だけ刻めるとしたら何を選びますか、と伺ったら
お答えは、I'm proudでした