すべては君のために

ども



昨日、対談した指揮者の佐渡裕さんは、子供の頃の夢だった



ﾍﾞﾙﾘﾝﾌｨﾙの定期演奏会を振る



を現実のものとした方なんだけど



お話しを伺ってわかったことは



佐渡さんがﾍﾞﾙﾘﾝﾌｨﾙを振る運命にあったということ



数年前から、音楽の神様が佐渡さんを指揮台に立たせるために準備をして下さっていたんだな、というのが良くわかりました


神様がその気になった理由はひとつ


佐渡さんの熱い思いです



それも本当に心の底から思うこと



強い思いは必ず実現するというのは、僕も何度か体験しているのでよくわかります



驚いたのは、数年前に奥さんが突然


ねぇ、ﾍﾞﾙﾘﾝにｱﾊﾟｰﾄ借りようよ、と言いだしたこと



どうしてと訊ねる佐渡さんに



だって、あなたはﾍﾞﾙﾘﾝﾌｨﾙを振るのが夢なんでしょ、だったら行ったほうがいいわよ



どうです皆さんなんか凄いでしょ


しかも、もし振ることになった時、ｺﾝﾏｽの安永さんはお辞めになってるし、知り合がいないのは心細いなと思っていたら



なんと



仕事がきまった時に、友達の樫本大進さんがｺﾝﾏｽに就任するという巡り合わせ



定期演奏会でﾃﾞﾋﾞｭｰする前に、急病の指揮者の代役で三回あったｵﾌｧｰが、すべてｽｹｼﾞｭｰﾙ的に無理だったのも



正式なﾃﾞﾋﾞｭｰをさせてやりたいという、音楽の神様の優しさだったのかもしれません



私もね、毎日、願ってることがあるんだけど叶わないのよ、とお嘆きのあなた



それはきっと、佐渡さんほど思いが深くて強くないのか



あるいは神様が、あなたには必要のないことと思っているのかもしれません



ふだん縁起をかついだり神頼みなどしない佐渡さんが、樫本さんの運転する車で市内を走っていた時、目の前に虹がかかりました



それを見た樫本さんが佐渡さんにひと言



演奏会、うまくいきますよ



その瞬間、佐渡さんは樫本さんを抱きしめたかったそうです


=KOASA