Never… その後 40

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 「…翔」
 まだ息の整わない翔の鎖骨の上に赤い花を散らす。

 「翔…どうして」
 「え…?」
 「キミは、どうしてこんなに大人になったの?」
 聞いちゃいけない。それでも、聞かなきゃ前に進めない。そんな気がした。

 「俺と再会するまで、誰とどこで何をしてたの?」
 余裕ぶってるのは、キミの前だけでは大人の男でいたいから。本当は、キミの全てが知りたい。何気ない1分1秒だって、何をしているか知りたいんだ。

 「翔、教えて」
 「雅紀、考えすぎだよ。俺は誰とも付き合ってないよ」
 「嘘だよ…どうして、こんなに慣れてるの?ふとした仕草とか、誘い方とか…誰といたの?どんな人だったの?」
 「俺は雅紀だけだよ」
 「ほら……そんな言い方、誰に教わったの?」
 怖くて怖くて…今まで聞けなかった。

 「どうして…会わない間に大人になったの」





 「…俺、大人かな?」
 自分では、そう思えなかった。

 「…雅紀が、もう誰かと素敵な出会いをしてるんだろうな、って思ってたのに…あの日、学校に行ったんだ。やっぱり、どこかで思ってたんだと思う。雅紀が待っててくれる気がする、って。諦めなきゃって思ってたのに、気付いたらあそこにいた。まだまだ大人じゃないよ。雅紀がいると思って、未練がましく学校に行ったんだから」
 「…なら、どうして先に行くんだよ」
 「…え?」
 「…俺より大人っぽくならないでよ。なんか…格好つかないじゃんか…」
 どうして……。

 「泣いてる…」