昨今、ビジネスパーソンの間で会議の進め方に関する注目が高まっています。

会議に関するビジネス書、雑誌の特集記事、セミナー研修など、実にたくさんのコンテンツが世の中に流通しています。まだまだ有意義で効率的な会議ができない職場が多いようです。

私もプレゼンテーションのオプション的な扱いで、年に2~3回程度ですが「決まらない、終わらない会議に決別する」というテーマでセミナーを開催しています。毎回、必ず20名以上のご参加があります。

そこで一つ気になることがあります。そして言いたいことがあります。

世の中の会議コンテンツのほとんどは、社内を想定したものです。部署間のコンセンサスの取り方、上司や部下などのコントロール、士気の高め方などが中心に語られています。

もちろん、そこにニーズが集中しているからだと思われます。私のセミナーでも社内会議の円滑化を念頭に参加される方が半分以上です。

しかし、社内会議で悩んではいけません。

ビジネスでは、社外会議という戦いの場が存在するのです。社内の話し合いでくよくよしていては、社外会議では太刀打ちできません。私は、会社員時代、社外会議が9割を占めていたのでよく分かります。

私は、社外会議は海、社内会議はプールだと思っています。
そして、その進め方は泳ぎ方です。

どちらが泳ぐのが難しいかといったら圧倒的に海です。
海には、まず波があります。自分が進みたい方向に対して、気まぐれのように四方八方から別の力が加わります。時には後押しをしてくれたり、時には真正面から逆らって来たりと大変です。また季節によっては「くらげ」や「うに」に刺されるかもしれませんし、見たこともないグロテスク深海魚が上がってきて足に噛みつくかもしれません。ヨット、ボート、漁船が通過するかもしれません。

つまり、社外会議は頭上から足元、近くから遠くまで、常に周囲の状況にアンテナを張って泳いでいかなければならない難しい取り組みなのです。初めて会う人たちの考え方、気質、人間関係などを探りながら、一つひとつ丁寧に進めていくデリケートな作業なのです。

それに比べて、社内会議はプールですから難しいことはありません。
枠の中に水が張ってあるだけですから、何も驚くことはありません。

波も無ければ、船も深海魚もクラゲもいません。よく知った仲間の場合がほとんどなはずです。良く知っているからこそ難しいこともあるかもしれませんが、社外での過酷さに比べたらたいしたことはありません。メンバーの考え方も気質も人間関係も一通り分かっているのですから、ゼロから探ることから比べたら雲泥の差です。

ですから、本当に会議スキルを高めたいと思ったら、社内バージョンでいろいろ考えるよりも、社外会議に取り組んだ方が効果的です。効率的に簡潔に話し合いを取り仕切るスキルが身につきます。

特に、会社員の方は、自分の一存だけで社外会議を増やすというのは難しいかもしれませんが、まずはこのぐらい大きな差があるということを認識していただきたいと思います。

そして、あまり難しく考えず、くよくよ悩まないことが、社内会議をスムーズに進める上で必要なことなのです。是非、今後の参考にしていただけましたら幸いです。