ここのところ、就活がうまくいかなくてイライラしていた。

 

そこで今日は、気晴らしに宇治へと出かけた。愛用しているWHILL C-2という車いすに乗り、JR奈良線で宇治方面へ向かう。

 

秋晴れのいい天気である。東福寺駅と稲荷駅で多くの人が降車すると、混雑していた車内はがらんとして、立っている乗客はほとんどいない。宇治川を渡ると、JRの宇治駅に到着した。間違って目的地と反対側の出口から出てしまったが、これも旅の醍醐味だと回り道をする。

 

平等院方面に向かうと、地図を持った観光客が多い。目の前に迷っていそうな観光客がいて、通り過ぎようと思った。だが、予想通りに道を聞かれた。迷うような道ではないのだが、わからないのだから仕方がない。一応教えてあげる。ただ、私も十数年ぶりの宇治である。なんとなくしかわからないのだ。

 

私は平等院への参道をそれ、土産物屋が並ぶ道を通り過ぎて宇治川沿いに車いすを走らせた。喜撰橋を渡ると、宇治川の中洲に出る。少し進むと、目的の鵜小屋にたどり着いた。宇治川の鵜飼いに使うウミウの小屋で、十数羽の鵜たちが飼われている。学生時代に俳句の吟行のために訪れたことがある。ほとんどの鵜はおとなしくしているが、一羽だけバシャバシャと水浴びをしている。面白いのでしばらく眺めていた。

 

朝霧橋は段差があって車いすでは渡れない。諦めて引き返した。ご当地グルメのようなものを食べようかと考えてみたが、あまり気が進まない。最後に、好物の茶団子だけを買い、京都駅へと戻ってきた。

 

昼食にうどんとおにぎりを食べたが、やはり気になって辻利の抹茶アイスも食べてしまう。

 

かなり疲れたのだが、夕食後に食べた茶団子の味は格別であった。