今回は「金融・経済」というかなりお固い学問を消費者の目線・生活者の視点から解説して下さる日本の経済学者、滝川好夫教授にご登場いただきました。
前篇では滝川教授の子どものころについてお伺いします。
Q1小さい頃はどんなお子さんでしたか?やっぱり勉強ばかりしていましたか??いわゆるエリートでしょうか?
山手と下町ということであれば、下町に育ちました。小学校のときは、近所の同年代10人くらいと、武庫川の河原で頻繁に野球をし、泳ぎながら魚を採ったり、釣ったりしました。当時はみなさん家の外で、暗くなるまで遊んでいました。路上でも遊びました。決まった時間に勉強することもなかったし、親から教えてもらったこともまったくありませんでした。塾へ行くこともなく、当時分からないことがあれば、先生に教室内あるいは職員室で質問してました。塾に行ったのは、小学校6年生のほんの2.3カ月だけです。小学校6年生の冬休みに漬物屋ではじめて販売のアルバイトをし、仕事のおもしろさと貯金の楽しさ(自立心への自信)を知り、中学校のときはクラブに入らず、3年間、その漬物屋で、確か夕方2時間ほどアルバイトをしていました。小学生・中学生のときは、勉強第1ではありませんでしたが、「自立心」が育ちました。
→勉強だけをガッツリしている(させられている?)エリートというわけではなく、遊びからたくさん学んだと言った感じですね。ただ分からないことがあれば自ら質問して解決する。その姿勢がかなり大切なことをお話から感じます。「自立心」が社会人として大成するには大事ですね。
Q2.子どものころ興味があったことはなんですか?
小学校のときは、理科の実験に関心をもち、小遣いで、実験薬・実験器具を買い、自宅で、「研究室」まがいのスペースを作り、実験をしました。このときは理系でした。
進学校でもない、当時、9クラスのなか3クラスが就職コースの兵庫県立の高校へ進学しました。高校ではラグビー部に入りました。小学生・中学生のときとは違い、高校では、学業成績がはっきりと順位で出てくるようになり、1年生の1学期の成績は1番でした。成績がはっきりと分かり、クラブ活動を行うようになると、「時間」を意識しだすようになり、いかに効率的に、計画的に、生活すればよいのか、勉強をすればよいのかを工夫するようになり、相当充実した高校生活でした。
「one for all, all for one」(1人が15人のために、15人が1人のために)というラグビー精神は私の生涯の精神にもなり、高校のときのラグビーは私の人格を大いに決めたものであり、大きかったと思います。ラグビーを私はしばしば「楽苦美」と当て字しますが、人生を「楽しく、苦しんで、そして美しく」というのが生活指針です。
→1番…。やはり普通の人とはやっぱり地頭が違う…様な気もするのですが、特に進学校に進まなくても、スポーツに打ち込んでいても後に神戸大学に進学できるのですね。「時間」を工夫して有効に使う。自らをプランニングすることが重要なのですね。
後半へ続く
〖滝川好夫教授プロフィール〗
日本の経済学者。神戸大学名誉教授。神戸大学大学院経済学研究科教授を経てH28より関西外国語大学・英語キャリア学部教授(H29.5月現在)。
45冊の単著と7冊の共著でたくさんの本を出版している。
CRKラジオ関西558kHz月曜~木曜6:00~10:00放送「三上公也の情報アサイチ!」の水曜日コメンテーター。
インタビューアー:西岡奈美(FPナンシー)
https://maneiku.amebaownd.com/