【第13回 後編 金属工芸工房アーティス 鮫島貴子様】 | kmsshigotoのブログ

kmsshigotoのブログ

ブログの説明を入力します。


テーマ:
前回に引き続き、金属工芸工房アーティスの鮫島貴子さんにお話をうかがっていきます。


Q5 この職業につこうと思ったとき、大変だったことはありますか?
A5 資金面も大変だなと思いましたが、制作に必要な道具を揃えるのがとても大変でした。

私の仕事は、デザインによって作るものが変わります。形によって道具も使い分ける必要が出てきます。小さな道具は自分で作れますが、様々な形状に対応できるようにある程度の数を手元に用意しておかなくてはなりません。
また、生徒
さんが使うので、同じ道具を複数揃えておかなればなりません。道具を固定する木台もある程度の大きさが必要ですし、生徒さんが一度に使えるように揃えるのが大変でした。

そして、今は手作りの道具を作る人が高齢化し、どんどん減って
いるという問題もあります。例えば機械で量産されたヤスリは安価ですが、手ヤスリの切れ味には負けます。良い道具を
知ればその違いに気付くと思います。使う人が増えれば後継者も増えると思うので、より良いものづくりを目指すには、狭い範囲で考えずにもっと相対的な考え方が必要なのだと思います。
 工房内部サイズも形も様々な道具類
  (工房内部)             (サイズも形も様々な道具類)

Q6 なかなか踏み出すには勇気が必要そうですね。今の仕事へと踏み出すのに影響を与えた人はいますか?
A6 機会が巡ってきたときに、後押ししてくれた人の存在は大きかったと思います。
フランスへ住もうかどうか迷っていたときに「今いかなくてどうするの?」と背中を押してくれた友人(その少し前にスペイン取材で知り合った女性)、そして工房を持つときに「ダメだったらやめればいいんだから、まずはやってみればいいのよ」と言ってくれた母。どういう人にどういうタイミングで会ったかで人生は変わるなと思いました。

人生の中で出会いはとても大切です。小学校の頃、転校先の長野で出会った先生は子どもたちをしっかり見守りつつ口は出しすぎない、そして子どもの可能性を信じて伸ばしてくれる素晴らしい先生でした。仏像や欄間を彫っていた祖父や書道家だった先祖の血筋を強く感じることもありますが、そういう先生に教えられた2年間があったから自分の力を信じて進めるようになったのではないかと思います。教えること、教育の重要性を考えるようになったのはこの先生の影響が大きいと思います。

Q7 親にできることは何かありますか?
A7  夢を追うときに断念することばかりにならないようなある程度の経済力は必要かなとも思いますが、まずは子どもの可能性を信じること。子どもの可能性は無限大です。なんでも全てかなえるということはできないけれども、子どもの力を過小評価して、芽を摘んでしまうようなことがないようにして欲しいなと思います。

本当にやりたいと思ったことは後から自分で実現してもいい。自分で稼ぎながら夢を追うこともできます。私自身、ある時点では経済的に断念した夢もありましたが、今の仕事につながる、とことん物事をつきつめるところについては、否定せずに見守り続けてくれた両親に感謝しています。当然のことながら、親がお金で買ってあげるものは子供が獲得したものと同一のものではないので、子供の主体性を尊重し、その可能性を信じ続けてあげれば良いのではないでしょうか。

Q8 子どものうちにしておくと良いことはありますか?
A8  自分の感性を大事にして、自分の軸をもち、自分自身をいいねと思えるようになってください。そのために、固定概念や狭い世界にとらわれないよう、いろいろな人と出会い、多くの世界やものに触れるようにして欲しいなと思います。

   地球の声都立保育園エントランス・3歳と5歳児原寸大オブジェ

  「地球の声」         (都立保育園エントランス・3歳と5歳児原寸大オブジェ)
 

【鮫島貴子様 プロフィール】
東京学芸大学美術科(金属工芸)卒業。山田照明(株)でPR誌の企画・編集などの仕事に従事。国内外のものづくりを調査、研究する機会を得たことで(‘90~’91パリを拠点に活動)、自らがつくる立場に帰ることを決意する。’95工房「アーティス」を開設。制作活動と並行して、ものづくりの楽しさ、大切さを知ってもらうために、工房内でものづくり教室を開いている。

鮫島貴子様

≪インタビュアー ・ 柴田 千青 ≫

 

kmsshigotoさんをフォロー

ブログの更新情報が受け取れて、アクセスが簡単になります

Ameba人気のブログ

Amebaトピックス