第631回「ポリーニ79歳の誕生日、盟友アバドとのブラームスピアノ協奏曲第1番、第2番」 | クラシック名盤ヒストリア@毎日投稿中!!

クラシック名盤ヒストリア@毎日投稿中!!

こちらはクラシック音楽のCDの名盤をレビューするブログです!
年間500枚以上クラシック音楽のCDを購入します。
好きな作曲家はマーラー、ストラヴィンスキー、ブルックナー、三善晃、ショスタコーヴィチなど
吹奏楽を中心にトランペット演奏の他、作曲なども行います。



 みなさんこんにちは😃本日1月5日はマウリツィオ・ポリーニの誕生日です。おめでとうございます。🎉今年で79歳となります。そんな本日はポリーニと数多くの名盤を残してきたクラウディオ・アバドとベルリン・フィルハーモニー管弦楽団とのコンビによるブラームスのピアノ協奏曲第1番、第2番をそれぞれご紹介したいと思います。今でもなお現役のピアニストとして活躍されているポリーニ、そんは彼の素晴らしい演奏を見ていきましょう。


「マウリツィオ・ポリーニ(ピアノ)、クラウディオ・アバド指揮/ベルリン・フィルハーモニー管弦楽団」


ブラームス作曲:
ピアノ協奏曲第1番

ピアノ協奏曲第2番



 ポリーニとアバドが揃った際の演奏は限りなく名盤となる確率が高いように感じる。今回の演奏はベートーヴェンのピアノ協奏曲全集に次ぐ有名な演奏で、両者はウィーン・フィルとブラームスピアノ協奏曲第2番のみを録音しているが、今回は1番、2番共にベルリン・フィルによる演奏となった。すでに廃盤扱いになりつつある今回のCD、手に入れるのは容易ではないかもしれないが手に入れた後の幸福感は他のCDと比べようがないものと考えられる。

 まずピアノ協奏曲第1番、まるで交響曲を聴いているかのような重厚感溢れるオーケストラと鋭さと鮮明さを合わせ持ったポリーニのピアノが交わる時、これまで誰も聴いたことがないであろう演奏が楽しめる。アバドとはベートーヴェンのピアノ協奏曲全集も完成させていて、なおかつイタリア、ミラノ出身も同じため息ぴったりなのは多くの方々が知っていることだと思う。ブラームスの壮大なるピアノ協奏曲は取っ付きににくいイメージが個人的にあったのだが、今回の演奏ではそれがほぼ皆無に等しい。こんなにも聴きやすい演奏はこれまで聴いたことがないかもしれない。

 続くピアノ協奏曲第2番、ポリーニはアバドと2度この曲を録音している。1度目はウィーン・フィル、2度目のベルリン・フィルだ。今回の演奏は2度目のものとなっている。両方人気があり、今日において知らない人はいないほどの名盤となっているが、今回はベルリン・フィルとのものを取り上げる。演奏としてこの上なく美しいピアノの音色に対してオーケストラが寄り添って演奏しているような印象を強く受ける。どこか儚く、悲観的な面も秘めているがそれが美しいのだと聴き終えた今感じている。

 今でもなお現役のピアニストの一人として活躍しているポリーニ、アバドは残念ながら亡くなってしまったものの両者が残した名盤は多くのクラシックファンの中に残っていることと思う。ポリーニが今後新作の録音を発表するかはわからないが、おそらく盛大に歓迎されることだろう。実際に1年前に発売されたベートーヴェンピアノ・ソナタの新録音は素晴らしい演奏だった。今回改めてポリーニの録音を取り上げて、もっとポリーニの他の録音を聴いてみたいと心から感じた。