第183回「エソテリックで蘇る名作オペラその9〜クーベリックの魔弾の射手〜」 | クラシック名盤ヒストリア@毎日投稿中!!

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吹奏楽を中心にトランペット演奏の他、作曲なども行います。



みなさんおはようございます☀
これまで私はエソテリックから出てきた
「グレイト4オペラズ」、「グレイト4オペラズ〜カラヤン&カラス〜」の2種類のオペラ選集をご紹介してきました。
もちろんのことエソテリックではほかに「メリー・ウィドウ」や「トリスタンとイゾルデ」、「ニーベルングの指環」、「オテロ」、「こうもり」のオペラが販売されています。
今回ご紹介するのは「グレイト4オペラズ」に続くオペラ選集の「グレイト5オペラズ」をご紹介していこうと思います。
今回ご紹介していくこちらの選集はオペラが5種類あるので今まで通り一日一曲の5日間でご紹介していこうと思います。

ちなみに収録曲は以下の通り

1.ウェーバー作曲:歌劇「魔弾の射手」
ラファエル・クーベリック指揮/バイエルン放送交響楽団

2.レオンカヴァルロ作曲:歌劇「道化師」
ヘルベルト・フォン・カラヤン指揮/ミラノ・スカラ座管弦楽団

3.マスカーニ作曲:歌劇「カヴァレリア・ルスティカーナ」
ヘルベルト・フォン・カラヤン指揮/ミラノ・スカラ座管弦楽団

4.ヴェルディ作曲:歌劇「イル・トロヴァトーレ」
トゥリオ・セラフィン指揮/ミラノ・スカラ座管弦楽団

5.モーツァルト作曲:歌劇「魔笛」
ゲオルグ・ショルティ指揮/ウィーン・フィルハーモニー管弦楽団

の以上5曲です。
今回はまずクーベリックの「魔弾の射手」からご紹介していきます。


ラファエル・クーベリック指揮/バイエルン放送交響楽団

ウェーバー作曲:歌劇「魔弾の射手」



ドイツにおけるオペラの基礎といっても過言ではないこのオペラはドイツロマン主義のオペラを確立した大きな作品とされています。
その力はのちのワーグナー・オペラやマーラーなどに引き継がれている現状となっています。
特に序曲は人気があり演奏会でもこぞって取り上げるほどの名曲となっています。

7発中6発は自身の望むところに命中し残りの1発は悪魔が望むところに命中するという設定のもと話が進んでいくわけですが全3幕で物語としても非常にわかりやすい形となっています。
一幕は射撃大会の練習時、二幕は悪魔の登場とともに魔弾を手に入れる瞬間、三幕は射撃大会の当日と子供が聞いていても内容は理解できそうなくらいにわかりやすいです。
なんといっても私も好きな特撮ヒーローウルトラセブンの劇中にある話でも「魔弾の射手」をオマージュとしている話があるということ。

1979年に録音された今回の作品はカルロス・クライバーとの録音と比較されることが多いようですが今回指揮をしているクーベリックと演奏を行なっているバイエルン放送交響楽団は10年来の深い関係で結ばれているまさに名コンビ。
マーラーの全集やシューマンの交響曲は今でも有名です。
そして1979年はこの名コンビが集大成とした録音の一つでもあります。
後のワーグナーやマーラーに影響を与えたドイツ・ロマン主義の基。そしてそれを演奏するバイエルン放送交響楽団の分厚い演奏かつ軽快な合唱たち深みのある歌声で歌う歌手などメリハリをつけた演奏でもあり聴きごたえは十分にあります。
銃撃などの演出面にも力が入っていて序曲が終わり突然と銃声がなった時には正直驚きましたが演奏、演出を同時に楽しめる代物です。

演奏も楽しめるのですが、ドイツ語の台詞パートはなんだか聴きやすく演奏も話も自然と頭の中に入っていきます。
これもマーラーを普段から聴き続けている結果なのでしょうか?
ちなみにご存知の方もいらっしゃるかと思いますがマーラーはウェーバーの未完に終わったオペラ「3人のピント」の補筆を行なっています。

クライバーの「魔弾の射手」も人気の名盤の一つではありますがクーベリックの「魔弾の射手」もクライバーに負けていないくらいの名盤となっているのが今回のエソテリック盤でよくわかるはず。
演奏時間もそこまで長くはないので手軽に聴くことはできないかもしれませんが聴けないすぐに時間ではないかと思われますので特に初めて聴く方にはオススメしたい演奏となります。