グレていた いがみの権田は,父が恩義を感じている平重盛(清盛の子,しげもり)の子維盛(これもり)のため,維盛の妻子と偽り,源氏方に妻子を差し出します。維盛の首は,父が切られていた他の男の首を代わりに差し出そうとすし桶に隠しておいたものです。昔はこんな形の忠義が肯定されていたのでしょう。第2幕では,宙乗りの芸はありませんでした。フィリッピンの友人を連れてきた人がこの幕を選ばなかったのはラッキーだったようです。