「上手くなりたい」がもたらす2つの迷いとその対処法 | 河野一之のブログ

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「上手くなりたい」がもたらす2つの迷いとその対処法

楽器を吹いていたら人間、誰しも上手くなりたいと思うものです。

僕もよくそう思っては練習に励んでいましたし、口にも出していました。

 

でもある時、路頭に迷いました。そして、上手くなりたいと思うのをやめました。それは「じゃあ”上手い”ってどういう状態?」という疑問が原因の一つでした。

 

今日はその迷いの理由2選と対処法です。

 

もくじ

1、答えのない迷路に迷い込む

2、人と比べやすくなる

3、対処法

 

1、答えのない路頭に迷い込む

上手!上手いね!

 

様々な褒め言葉が我々の日本語の中にもありますが、褒めてもらう際にかけてもらえる言葉としてはとても嬉しいし、幸せな気持ちになる上手いという言葉です。

 

でもよく考えてみると、上手いってどういうことでしょうか?

この上手いという状態はどういう状態なのでしょうか?

 

・音楽表現が良い

・技術が良い

・立ち振る舞いが良い

・進行が良い

・etc

 

と色々な意味合いにもとれます。

 

Web広辞苑曰く

(「上手い」「巧い」とも書く)

巧みである。上手だ。手際がよい。「歌が―・い」「―・くだます」

 

なので「何が」という事には言及していない言葉という事にもなります。

 

このような言葉には他にも

 

・美しく

・かっこよく

・すごく

 

など色々な形容詞があります。

 

そしてこれらの状態は

  • 人それぞれ違う

という事です。自分の中に明確な”上手い”状態がイメージできていれば良いですが、総合的な音楽の表現によって判断される我々演奏者の状態を、ただ一言”上手”という言葉だけで言い表すのはちょっと無理があります。

 

なので例えば”良い人”になりたい!

 

だとどう”良い人”なのかが重要です。誰にとって、どのような良い人なのかという話です。

極論を言えば、Aさんに良い人だと思われるその理由でBさんに嫌われたりします。

 

なので上手くなりたい!上手くなりたい!と思って練習していても路頭に迷ってしまうのです。

そこで〇〇をどういう風に上手くなりたい!と思うことが大切だとわかりました。

 

・音楽表現が上手くなりたい

←そのために色んな人の演奏を聴いてスタイルや奏法を模倣してみよう

 

・技術が〜

←反復練習や工夫をした練習を続け技術を確立させよう

 

・立ち振る舞いが〜

←色んな演奏会へ行き演者の動きを研究しよう

 

・進行が〜

←TVやラジオ、アナウンサーの進行の仕方を学んでみよう

 

という風により具体的に考えることにより、ぼんやりとしていた上手いという状態がより具体的になり対処法が見つかり易くます。

 

言うなれば霧で霞んでいた目指すべき山の頂上が晴れ渡り、距離や行程が見え始めるのと同じです。

 

なので、”どう”上手くなりたいのかと考えることが大切なのです。

 

2、人と比べやすくなる

〇〇さんのように上手くなりたい

 

という憧れはすごく心を熱くさせ練習に熱心さをもたらしますが、”自分”というものが薄いとその〇〇さんのように何か一つでもできなかった場合

 

比較し気持ちが落ちます

 

〇〇さんの

 

・何に憧れ

・何を目指す

 

のか、そしてそれをどういう風に自分に落とし込むのかが大切です。

また

 

・〇〇さんと自分は違う人間だ

・世界中に同じ人間は誰一人しておらず、自分という存在はここにしかいない

 

ということをよく理解した上で模倣をしてみたり、憧れを持つと健全に考えられます。

 

3、対処法

近年では変わってきたようですが、僕たち日本人は受動的な教育内容が多い中育ってきたため

 

・親や大人の言うことを聞きなさい。

・いいからやりなさい。

・普通はこうです。

・みんなやっているんだからあなたもそうしなさい。

 

こういった教育の中で、幼稚園生や小学生の頃まであった個々の個性が徐々に希薄化していき”自分”というものがわからなくなってきます。

 

そういった中で形容詞をつけないと不明瞭な

 

・上手くなる

・〇〇さんみたいになる

 

という目標は時に答えのない迷路に迷い込んだかのようになり、何か一つでもそれができなかった場合その人を苦しめます。

 

そのため

 

上手くなる

←どのように?

←どんな点を?

 

〇〇さんみたいになる

←〇〇さんのどんなところに憧れた?

←〇〇さんのどんなところを真似したい?

 

という風により自分を主体的に見た上で、具体的に考え実行することが大切です。

でないと世界にただ一人の自分という個性なのに、それをわからないまま路頭に迷いますし、絶対になる事ができない他者になろうとしてしまったりします。

 

上手い人、憧れの人のようにと簡単に言えるけど、これら不明瞭な言葉に一つ

 

・どんな?

 

という形容詞をつけて考えましょう。

そうすることによりさらに自分に磨きをかける事ができます。

まとめ

何をするにも自分という個性、意思が大切になってきます。
ただただ受動的に生きるのも多いにありですが、現代では能動的に動く事によって得られるメリットは計り知れません。
 

そうした前提をもとに上手くなりたい!あんな人になりたい!という風な憧れをもち

 

自分を成長させます。

 

それが自分の願望を現実化する近道の一つになります。

人々の挑戦が気持ちよく発展していき、昇華されますように

ご読了ありがとうございました。
 

河野一之

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