日本では、先日民間企業スペースワンがロケット“カイロス“を打ち上げましたが、自動的に爆発しました。
米国では、16日イーロン・マスク氏率いる民間企業“スペースX“が史上最大の新型ロケットの試験打ち上げを行いました。完全成功とはならなかったようです。
宇宙空間を巡り、今後米中の覇権争いも激化していきます。日本はどこまでその中で地位を確保できるか?スペースワン社の動向に注目です。
「SpaceX」社製のラプター(Raptor)ロケットエンジン33基を搭載したスターシップは、ブースター(推進装置)から切り離され、順調に宇宙空間に到達。しかし、予定されていたインド洋への着水はなく、同社が運営する衛星通信システムのスターリンクと、追跡データ中継衛星システムの両方との交信が同時に途絶えたことから、スターシップは壊れたとみられている。その後、ブースター部分は最終的にメキシコ湾に落下した。
同社によると、打ち上げ後に爆発した過去2回の試験に比べ、最も速く、そして遠くに飛んだと伝えられている。また、飛行中に燃料を移し替えたり、貨物扉を開閉したりする試験を実施したが、これらの試験が完全に成功したかどうかは、今後データで検証予定とのことだ。
ロイター通信は16日、米起業家イーロン・マスク氏が率いる宇宙開発企業スペースXが、米政府の情報機関と契約を結び、低軌道で群れとして活動できる数百基のスパイ衛星から成る新たなネットワークを構築していると報じた。同社と国家安全保障機関との結び付きが深まっていると指摘した。
運用開始時期は不明としている。完成すれば、地球上の、ほぼあらゆる場所で標的の画像を継続的に収集し、情報機関や軍と共有できる。米国による宇宙からの情報収集・警戒監視・偵察(ISR)能力が大幅に向上することになり、「宇宙強国」確立を目指す中国との競争が激しさを増しそうだ。
米国家偵察局(NRO)と2021年に結んだ18億ドル(約2600億円)の契約に基づく事業。NROには軍や中央情報局(CIA)の職員が所属し、国防総省や他の情報機関に機密衛星画像を提供しているという。