■追記: 感動したスピーチ「私には夢があります」! | 韓国・ソウルの中心で愛を叫ぶ!

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ポッドキャスト韓国語マガジン“サランヘヨ・ハングンマル”の編集長が、韓国と韓国文化の見つめ方を伝授します。

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行事後のお茶会で話すパストリッチ教授。向こうは李承信詩人。

 

 

おととい、李承信詩人のブックコンサート「一行の詩の力」をレポートしましたが、実は、前で発表された日韓のスピーカーに混じって、唯一の米国人であった、慶熙大のエマニュエル・パストリッチ教授のスピーチが感動的でしたので、追記としてご紹介しようと思います。


パストリッチ教授は、台湾と日本で学ばれ、中国、日本文化を体験した上にご夫人が韓国人で、現在韓国で教えているという方です。


スピーチは、英語、韓国語、日本語の順に同じ内容を3ヵ国語で語られました。その場で録音した音声から起こしたんですが、ネットで検索したらご本人のブログにさらに整理したものが上がっていましたので、若干、それにならって修正しました。


行事後に直接、名刺交換をしてお話もしましたが、日本語、韓国語、中国語が堪能で東洋に深い見識をお持ちの方です。今回、日韓がメインの集まりだったため、司会から「第三国・米国の…」と紹介されて笑っていましたが…。「米国が第三国って」という感じですよね。


大震災の後、被災した日本人の姿に感動して「この人たちと共に生き、共に死にたい」と日本国籍を取得し、日本永住することを表明されたドナルド・キーン博士を思わせますが、このような方の言葉に、私たちは真摯に耳を傾けなければならないと思います。



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●エマニュエル・パストリッチ教授のスピーチ

 

 

『君の心で花は咲く』、たいへん文化的にも歴史的にも、意味がある詩集だと思います。


まず、李承信さんが、お母さんの和歌の伝統を、勇気を持って継いでおられることがすばらしいことだと思います。その活動は、韓国において、「日本語」が、その歴史や帝国主義などと関係なしに文学的な表現であり得ることを証明していると思います。


私の場合、日本の文学、古典文学を長く勉強して、アメリカで教えていました。周りの人に日本文学のよい所をずっと説明してきました。韓国に対しても日本に対しても、深い感情を持っており、同時にその悲しい歴史もよく知っています。


ですから、『君の心で花は咲く』という本を読んでみて、第一章に「夢だったなら」という題が出ているのを見て、アメリカ人の私としてはマルティン・ルーサー・キング牧師の演説、「私には夢がある」が浮かびました。


そこで、それにちなんで、私の夢の話をしようと思います。



「私には夢があります」



私には夢があります。


韓国人と日本人が力を合わせて一つになって、人類を脅迫している共通の敵に向かって頑張っているという夢です。その敵とは、隣の国ではなく、全世界を脅かしている環境危機、まさに気候変化です。私には夢があります。


私には夢があります。


韓国の歴史家が、日本で帝国主義に勇気をもって反対して犠牲になった日本の幸徳秋水のような学者たち、小林多喜二のような作家たち、そして政治家、市民に敬意を表して、韓国の歴史博物館にその立派な方々を記念するという夢です。私には夢があります。


私には夢があります。


韓国人が日本の間違った政策を批判する時には、平和主義を主張した、笹本潤先生のような方の文章を引用するという夢です。日本人が科学技術政策を考える時に、韓国の世宗大王の知恵をもって訴えるという夢です。日本の知識人が責任を考える時には、韓国のすばらしいソンビの伝統を思い浮かべるという夢です。私には夢があります。


私には夢があります。


日本と韓国が、いにしえの時代においてそうだったように、平和に包まれた一続きの村々となってつながるという夢です。その村と村の間を人々が行き来し、お互いに尊敬し合いながら、こちらの娘がそちらにもたびたびお嫁にいっているという夢です。私には夢があります。


ありがとうございました。

 

 

■エマニュエル・パストリッチ教授
http://circlesandsquares.asia/bio/

 

 

■ご本人がブログに整理したこの日のスピーチ(内容が増えています)
http://bit.ly/Ro42gr


 

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