むこう10年くらいは、中学受験対策塾業界の安定的成長はかなり約束されたものであると確信しています。よって、魅力的な投資対象が眠っている可能性もあり、個別銘柄の研究に真剣に取り組む価値も高いと思われます。

● 今後の10年間くらいに、子ども(第一子)が12歳になる親は平成生まれで、自身が大学に入学した頃にはすでに受験塾出身の友達がまわりにたくさんいて、中高一貫校へのあこがれは地方出身者において特に強い

● 大学入試共通テストの導入と大学入試改革のゆくえが不透明ななか、大学附属校人気は継続し、最難関志願者層の親は教育支出を惜しまず、戦後最長の好景気持続期間中に財を蓄えてきている

● 人口動態をみても、今後10年くらいは首都圏への人口集中のトレンドからかなり遅行して、12歳人口は安定的に増え続けるものと予測される

● 政治的には、高校教育までの完全無償化が視野に入り、その恩恵を受けて「中学受験で一足はやくリードしたい」と願う先行投資型の価値観が優勢にはたらく

昔から株式投資の世界では不人気な学習塾業界。M&Aのさらなる活発化と、EdTechとの融合をうけて、見直される余地は十分あります。