軒先のチャリダー | きよ's Happy Times

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きよが感じる至福のとき、相棒ポデろー(BMWF650GS)との旅を綴ってます。

2008年8月15日(金)朝。
今年の北海道最後の日。今日は苫小牧までの短い旅。

この日の予報は雨…とは言ってもここ吉里吉里の上空は雲が薄い。この調子なら雨に遭わずに行けそうだ。宿のマスターに、羽幌から苫小牧までどのくらい?と聞くと…

マスター:「五時間もあれば着くだろうから、支笏湖で寄り道もありだよ」

な~んだ5時間か。短い旅だ…


つ~ことで9時に余裕の出発(15時には支笏湖かな)。

ところが…とままえの道の駅を過ぎた辺りでポツポツ…雨だ。

ありゃぁ~降ってきちゃったよ。

仕方ないので、コンビニでカッパを着て走り出す。しかし走れば走るほど、南下を進めるとどんどん雨が激しくなる。あんまりヒドイんで、道の駅おびら鰊番屋に避難。トイレの横にある東屋でオレと同じくライダーが避難していた。

きよ:「やられちゃいましたね」

ライダーさん:「笑うしかないね」

ホントその通り!笑うしかないくらい雨がヒドイ。次に避難してきたライダーさんも満面の笑みで…

ライダーさん②:「ひどいねぇ~」

この状況で笑ってるのはライダーくらいだろうな。


番屋を後にして、留萌から北竜に進むためR233の峠に。さらにヒドイ…

やっとのことで峠を越えて、近くにあったセイコマに避難すると軒先に雨に濡れた子犬のような少年が悲壮感を漂わせてオレに挨拶をしてきた。

きよ:「この雨の中走ってるの?」

その少年はチャリダーくんで、歳を聞くと…なんと16歳!!わ、若い!休みを利用してキャンプで周ってるそうだ。すっげ~なぁと感心しつつも、ちょいと今日は移動の日じゃないんじゃない?(オレはフェリーがあるので仕方ないけど)。

きよ:「いや…今日はキャンプ止めてライダーハウスにでも避難したほうがいいよ」

チャリダーくん:「ライダーハウス??」

え?ライダーハウスの説明しなきゃ?!オレ自身、北竜にいいライダーハウスがあるのかも知らない…

チャリダーくん:「苫前のキャンプ場に行こうと思ってて…」

え?まだ走るんかい?!しかもさっきオレがバイクで必死こいて越えてきた峠を雨の中自転車で?…しかもキャンプする予定?!

いやいやいやいや…

きよ:「そうだ!たしか留萌ならライダーハウスあるから、電話番号教えるからさ」

少年の持ってる地図はマップルじゃなく、家にあったんだろうデカイ地図。この辺だろうと確認し、電話番号をメモった(この少年携帯持ってないかも…)大丈夫か?


オレもかなり疲労困憊でここまでたどり着いた。

ホントならこの少年のことをもっと助けてやってもいいんだろうけど、オレも余裕がなかった。

きよ:「ヤバそうだったら、ガソリンスタンドのおっちゃんに歳を言って助けてもらいな」

少なくともオレよりはいいアドバイスくれるだろうからさ。


チャリダーくん:「ありがとうございました」

電話番号を教えてあげただけで、お礼なんて…なんだか申し訳ない気分になってしまった。あの少年はちゃんと留萌に着けたんだろうか?