8月16日。
結局、なーんも見えないまま羅臼側に突入していく。
しかし…こんな濃霧の中チャリダーはホントスゴイ!5・6人ほどの集団2組、車道の端を下っていた。濃霧といっても横殴りの小雨になっていて、ちょっとした嵐と化していた。見ているだけでツライ。
彼らの旅のスタイルに敬意を払い、追い抜く時は必ず全員に手を振ったり、サムアップしたりする。するってーと、彼らはしっかり応えてくれるんだよなぁ、それが何しろ嬉しい。北海道ツーリングの醍醐味だよ!車の人ってこのバイクと自転車の関係をどう思っているんだろうなぁ?
知床峠で時間を使おうと思っていたのに、早いこと下ったので、R87の先っちょまで行くことにした。道すがらヒカリゴケの洞窟があった。あんま期待してなかったが、ホント光ってた!角度によってはまったく見えないけど、角度を変えると人工的なほど光って見えた!珍しいもん見た、得した気分だ!!
このとき、父親からメールが届いていたのに気が付いた。
「仙台で震度6弱の地震があった。こちらは異常なし。日高地方にも地震があったが様子はどうだ?」
って地震??!!日高でも?最近多いよなぁ…仙台かぁ…んっ?太平洋側だぞ、おいおい津波は大丈夫なのか?これから波打ち際の温泉入んだよ!
R87の先っちょまでは23キロ。行き止まりに近くなると温泉が2つある。有名な瀬石温泉は波を被ってしまっていて入れなかった。(もちろん津波ではないです)ここも午前中に来るべきところみたいだ。次回来るときは、知床を午前中に回れるところに拠点を置かないとダメそうだな。学習、学習っと。
行き止まりにある「熊の穴」でトド肉定食食べて、証明書をもらった。記念、記念。その時も地震のニュースが流れていた。津波情報をしていなかったから、大丈夫そうだ。ほっ。
瀬石はダメだったけど、相泊温泉は入れた。ブルーシートで覆われ、男女別になった無料温泉だ。お湯は結構熱めで、なかなかよい。津波ではないが波が湯船にまで入ってくる。迫力のある温泉だ!しかし狭い…ここを広くして男女混浴にしてくれると嬉しいのだが…。
温泉も入ったので、羅臼に向かう。道の駅で興味本位で“昆布ソフト”を食べてみることにする。っていってもバニラのソフトに粉末の昆布を振りかけて、スティック代わりに昆布が差してあるだけだ。まずそー、とりあえず一口パクっ!…んん!!美味!うまい!バニラの甘さと、なんていうんだ?昆布の…磯の風味が絶妙にマッチしていた!誰だこんな組み合わせ思いついたのは?ここに来た際は是非!!
美味!昆布ソフト。
この日、更に嬉しいことがあった。街中をゆっくり流していると。道沿いにある家から偶然小学生の姉弟が出てきた。ふっと目をやると、彼女達は俺に二人同時にサムアップをしてくれた!その笑顔ったら…いまでも忘れない、そのなんとも言いようのない笑顔。俺もすぐ手を振って応えた。そしたら更に大きく手を振ってくれた!ほんの数秒。それだけの出会いが一生の思い出になることがある…そんなことを心の底から感じた瞬間だった。
知床峠は残念だったけど、色々盛りだくさんの楽しい一日だった。