クライストチャーチの灯篭流し | クライストチャーチぶらりお散歩

クライストチャーチの灯篭流し


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8月9日の夕方、近所のVictoria Squareで灯篭流しが行われた。

長崎の原爆記念日である今日、日本に原爆が落とされた悲劇を忘れず、平和を願って、毎年やってくれているらしい。


地元Kiwiの子供達も色とりどりの手作りの灯篭を手に集まってきた。灯篭はピンクや黄色やとてもカラフルで一見楽しげに見えるけど、よく見るとPeaceと書いてある。集まった子供達とその親御さんは、何かを待っている様子。


別の場所で日本人会の方々が式典をやっていて、それが終わってからこの公園へ移動してくるらしい。その日本人の方々が来るまでは、流さずに、静かに待っている。声高に平和と叫ぶわけではないけれど、この行事を大切にしてくれている感じが伝わってくる。


公園に人が集まり始めて30分以上がたったころ、日本人の集団が現れた。それを合図にあちこちで灯篭に灯がともり、公園を流れるAvon Riverへ次々に灯篭が流される。一角で日本人会の有志によるヒロシマとナガサキにまつわる歌を歌われた。

日本から遠く離れたこの土地で、日本人ときっと縁もゆかりもない地元の方々が、毎年こんな行事を静かに続けていてくれること、ここに住まなければきっと一生知らなかった。日本人の友人と顔を見合わせて泣いてしまった。そんな私達に、地元の人たちはいたわるような微笑をくれる。


素直にありがたく感じた。

声高に平和を叫ぶより、心から世界のみんなが幸せならばいいと思えた日だった。