89回 南京大虐殺()の後の東アジア~日満華共同声明という偉業~ | 日本人のための近現代社会

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  前回の動画で日本は和平交渉を実現させて戦争をさっさと終わらせるために国民党政府の首都である南京を速攻で落としたという話をしました。今回はその続きです。

ニコニコ http://www.nicovideo.jp/watch/sm29159611

ようつべ https://www.youtube.com/watch?v=03IOekFgcfE

 

 南京をたった13日で攻略した日本は国民党政府に対し和平の提案をします。これが南京に攻め込んだ理由ですから当然ですね。しかも日本の提案した条件というのは、惨敗している国民党からしたらありえないくらい優しいものでした。日本と満州国と中国の3カ国間での文化交流や経済協力を密にし、共産主義勢力の侵入を協力して阻止するという大前提の下、9つの和平条件を提示します。

 

その内容は

①満州国の承認

②根拠なき反日政策をやめる

③中国北部とモンゴル地域に非武装地帯を設け、緩衝地帯とする

④中国北部に日本・中国・満州国が共存するための組織を作る

⑤モンゴル地域に共産主義勢力が入るのを防ぐために自治組織を作る

共産主義侵入を防ぐために日本と中国が協力する

経済発展のために日本と中国が協力する

⑧日本・中国・満州国は資源開発などを協力して進める

⑨賠償金の支払い

 

圧倒的に戦闘を有利に進めている日本が出した提案がこれですよ。びっくりするくらい優しいですよね。国民党にとって都合が悪い事なんて反日政策をやめなきゃいけない事くらいのもんですよ。特に経済協力なんて当時の中国の状況を考えたら日本からの一方的な支援になるのは目に見えていましたから中国にとってはメリットしかありません。

 戦っている相手が日本じゃなくて白人だったら領土の大部分をぶんどられて当たり前の状況でここまで優しい提案を日本はやっていたわけです。

 

 しかし、この提案に対し、中国はのらりくらりと返事を先延ばしにするばかりで明確な回答をすることはありませんでした。

 理由は簡単です。だって日本の提案ってのは国民党にとっては悪くない話なんですけど、中国共産党にとってはどうでしょうか。いい事1つもないですよね。和平条件の大部分が共産主義勢力の侵入を阻止する事に重きが置かれていますから、中国共産党からしたら中国にも満州にも居場所が無くなってしまいます。ですから日本政府や国民党に入り込んでいた工作員を使って全力でこの和平交渉の妨害をしていたわけです。

 

 日本では近衛首相の近くにいた尾崎秀美(ほつみ)が共産党工作員として、戦争継続を主張し続けていましたし、国民党にだって通州事件の時解説したように、工作員が大量に入り込んでいたわけです。

 結局この寛大すぎる和平条件ですら共産党の妨害によって潰されてしまい、無意味な戦闘でたくさんの日本人と中国人が戦死する結果になります。

 

 それでも日本は和平を完全に諦めてはいませんでした。これだけ寛大な提案をしても話し合いに応じない国民党政府と交渉するのは無意味だと判断し、「国民政府を相手にせず」という近衛声明を出す事になります。要するに、「蒋介石じゃ話にならないから、もっと建設的でまともな話し合いのできる新政権ができる事を期待します」と、そういう事ですね。

 

 その後1940年に蒋介石と対立していた汪兆銘が日本の支援を得て南京に新政府を作ると、日本政府は汪兆銘と交渉をして日華基本条約を結び、日満華共同宣言を出す事になります。この共同宣言の意味がものすごく重要なんです。今回の動画はこれを言いたいがために作ったと言っても過言ではありません。

 

 「日・満・華の3国はお互いを尊重し合い、道義に基づく東亜新秩序建設という理想を基に東アジア、および世界平和に貢献する」と前文で述べ、3国がお互いに主権と領土を尊重し合い、友好と共産主義への対抗および経済協力の努力を尽くす」と宣言しているんです。当然、国民党や共産党はこんなものを認めるわけがありませんから抵抗を続けていました。しかし、日本・満州・中国の3か国の協力を軸とした東アジア安定の基本構造が世界史で初めて作られたわけです。

 何が言いたいかって言うと22回の動画で解説した「日本が強くなった暁にはアジアの周辺国と協力して白人の植民地勢力を追い出し、差別され続けている有色人種の地位の向上を図ろう」という明治維新の長期目標を実現するための最初の一歩を踏み出したという事です。

 これは大航海時代以降500年にわたって差別され続けてきた世界の有色人種にとって大きな希望の光となりました。しかし、支配している側の白人からしたら、こんな事は許せるはずがありません。そこで、アメリカは日本に対して石油輸出をしないよう白人達に働きかけ、日本が戦争せざるを得ない状況に追い込んでいったわけです。

 

 次回は5の倍数回という事で歴史から離れまして、何故勉強しなければならないのかというテーマで話をし、その次からいよいよ第二次世界大戦に入っていきます。

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動画で使った画像の一部