北庄司酒造店 会長の独り言

北庄司酒造店 会長の独り言

 元三代目蔵主、会長による「酒蔵と趣味」のお話です♪

高校の親しい同窓生たちと岸和田城の傍にある「五風荘」まで食事に出掛けました。

 

岸和田の浜手地区では14,15日の両日、だんじり祭りが開催されますが、本日13日も午後2時から「試験曳き」と称してだんじりを曳き始めるので、実質3日間、一帯がだんじり一色になります

 

 

メンバーの中に一人「だんじり好き」が居るので、きっと食事の後は「だんじり見物」になるだろうなと予想してた通り、汗を拭き拭き、だんじりが走ってる処をあっちこっち、うろうろ、うろうろ。だんじり囃子の軽快なリズムが耳に心地良く、大太鼓の音が腹の底まで響いてくると、身体中の血が踊ってきます。実を云うと私も他人のこと言えないくらいの「だんじり好き」なんです。

 

 

しかし、真夏並みに強い日差しの上にだんじりの熱気が加わって、暑いこと、暑いこと。熱中症にならないよう水分を一杯とってましたが、老体にはやっぱり堪えました。

 

だんじりを曳いてる若い連中も、いくら若いとは云え、此れだけの暑さの中、あと二日も身体もつのかなぁと心配してしまいます。

 

 

以前はこの祭りの頃が季節の変わり目で、まだ暑さの残ってる年があったり、少し肌寒く感じる年があったり。今年は真夏のような暑い祭りに成りそうですね。

 

 

この秋、コロナ渦以来5年間取り止めていた酒蔵祭りの復活を目指しています。

 

それまで、秋はいつも11月23日の勤労感謝の日に開催させて頂いてました。今回の復活も同じ日に開催の予定です。

 

以前は出店して下さる方々、舞台に出演して下さる方々、当日お手伝いをして下さってた方々、大勢の方々に支えて頂いて開催出来てました。

 

手探りで始めた第1回から第17回まで、9年に渡って積み上げて来たノウハウも、5年も間が空いてしまったので以前と同じことは不可能に近く、また振り出しに戻って無理なく開催出来るような形に変えようと思案中です。

 

開催要領などの変更も頭痛いですが、最も心配なのは、お客さんが以前のように集まって下さるかどうかです。

 

沢山のお客さんが訪れて下さると、自然と出店して下さる処も増えて来ます。先ず、以前の賑わいを取り戻せるかどうかが勝負です。

 

第1回目は私が長年の間培ってきたノウハウや人脈を生かしてスタートしましたが、今回は次男の番です。

果たしてどんな形にするのやら。

 

私の父が若かりし頃、4斗の酒樽を何丁か積んだ荷車を引っ張って、弁当持参で配達に行ってたと聞かされたことがありました。

 

それからダットサンと云うトラックを手に入れた時は、便利で早くなると大喜びだったそうで、車と一緒に全社員(数名)並んで記念写真を撮ってました。

 

しかし、世の中に自動車が普及してくると、以前の荷車を引いてた時代と比べて一桁多い量の酒を造って売らねばならなくなった、便利に成ったことで逆に以前のようなスローペースで僅かの生産量では酒蔵が成り立たなくなった、新たな苦労が増えたと。

 

新聞からラジオ、テレビと媒体の進化と共にニュースが伝わるのも早く成り、今では、ネットニュースやSNSなどでアッという間に世界中に広がって行きます。

 

世の中のスピードが益々速く成り、益々せわしい世の中になり、人の心や人間関係までギクシャクするようになる、進歩が新たな苦労や不幸を生み出してくる世の中だけは嫌ですね

 

荷車を引っ張る話しは極端ですが、もう少しゆっくりと、スローライフを楽しみたい年齢に成りました。

 

 

令和6酒造年度(R6BY)の秋の酒造り、今年も10月早々から始めます。

 

年内の造りに必要な酒造米の手配を盆明けに既に済ませてますが、それが入荷するまでに酒蔵内の設備や道具の準備を急がなくては。

 

米の洗米から蒸米、麴造り、それから酛造りに醪の仕込み、最終の上槽までそれぞれの設備の点検と各種道具類の消毒が必要です。

 

今年は上槽時の醪の詰まりを防ぐことと清酒の香りなどの改善を目的に、藪田の上槽機の圧搾板に張る布も新しいのを用意しました。

 

出来上がった酒の最後の仕上げの火入れ(熱殺菌)や瓶詰めの段階で、熱酒を短時間で冷ます為の熱交換機なども取り入れる計画です。

これを導入出来れば、今までの水を掛けたりして温度を下げてた手間が大幅に改善されると共に、より繊細な温度管理が出来るようになります。

 

熱酒の温度を出来るだけ短時間に下げることで酒が高温に晒されて受けるダメージの軽減に繋がり、酒の劣化を極力防げます。

 

せっかく丹精して仕上げたお酒ですので、最高の状態でお客様にお届け出来るよう、あれこれと無い頭と予算をひねっています。

 

 

朝から貝塚市木積の中川ファームさんがブドウを直売されてるお店まで行ってきました。

今季3度目の訪問です。

 

阪和道の貝塚ICを出て二つ目の木積の信号を岸和田方面に右折し、1㎞足らず進むと右側にある池の手前にお店があります。

 

月曜日が定休日で、その他の曜日の午前10時から12時半までが営業時間です。

 

土、日曜日には開店前から大勢の人が詰めかけるので、午前9時から整理券を配っておられて、お店が余り広くないので、10時に成ると早い番号の人から10人入店し、最初のグループが買い物を一通り済ませた頃に次の10人が入ると云う風なシステムにされてます。

 

私の目当てはクイーンニーナと云う比較的新しい品種のブドウで、夏の高温の影響か本来の赤い色に色付いてなくて見た目は余り良くありませんが、甘味もしっかりあり、すっきりした味は何ら変わりなく、家で食べるのには十分過ぎるくらいです。

 

人気のシャインマスカットやその他の新しい品種も栽培されていて、凡そ10種類近くのブドウが並べられており、試食もさせて貰えるので、それぞれの品種の味が確かめられます。

 

ご主人のお話しだと、今年は平均どの品種もシーズンが早まっているそうで、来週木曜日(12日)が今季最終の営業日となる予定だそうです。