56歳役職定年の入院 | ★カメラのキタムラ公式ブログ★

56歳役職定年の入院

2回目の更新です。

田口さんのコラムです。
ご覧くださいませ♪

1952年発売になった昭和光学のセミレオタックスRが入院してきた。
1955年に商標であるレオタックスカメラに社名変更し、1959年幕を閉じる。

セミレオタックスRの内部構造

開腹したところ作動レバーの咬合が可笑しい。それ故、作動レバーが途中で停止をしてしまう。
補助バネは1/300の時を作り出すために、背中をチョイト押す役目をしている。

一部の部品を取り払ったスローガバナー

スローガバナーの一部の部品を取り払うと、原因が見えてきた。
咬合(緑○部)できない理由は、作動レバーに取り付けてあるピンが正規の2(赤ポイント)に位置してない。
3のレバーを乗り越え開閉環の突起に咬合せず、通せんぼの状態になっていた。

二つにした内部

56歳の齢から汚れも酷いし、シャッター羽根に油分の潤湿も見受けられる。身二つにする。
シャッターはコパル製、現在は、日本電産コパルとなっている。

分解した駆動部と開閉環

駆動部はバラバラにしてAベンジンにて洗浄する。開閉環も粘りがあり溝に溜まった汚れを清掃する

駆動レバー軸と駆動レバー

汚れの酷さがお分かり頂けると思う。之では、本来の働きを求めるのは酷かも知れない。

シャッター羽根

シャッター羽根もイヤイヤしているのを動けとばかりに何度も切ったのであろう。
赤丸部に変形を来たしている。破損の一歩手前である。

清掃した内部

単独距離計の汚れも清掃し、谷岡ヤスジ氏の漫画の一齣「アサ~」の気持ちよさである。
シャッターもAベンジン浴で昔年の汚れを落とし
オイルと言う食事を与えられ、歯切れの良い作動音になった。
そもそもの入院の経緯は、修理作業中に小声で「セミレオタックスのシャッターが壊れ
自身で修繕しようとしたが直せない」と入院相談であった。

「拝見させてください」と答えると、手続きは早かった。
受け取った時の喜ぶ顔が目に浮かぶ。

先日「我が儘な入院患者 」を書きましたが「受け取った当日は眠れぬ夜を過ごし
愛妻の冷たい視線に晒された」と報告がありました。

愛妻と愛機、愛情を注ぐ強さはどちらなのでしょうか?
振り返った時に、熟年離婚にならないようお気を付け遊ばせ!!

隠居人 田口由明