家族の音色を聞きたい(トプコン35A編) | ★カメラのキタムラ公式ブログ★

家族の音色を聞きたい(トプコン35A編)

2回目の更新です。

田口さんのコラム、ご覧くださいませ♪

今回のカメラ修理:トプコン35Aのシャッタースピードが変化しない

このモデルは1948年製のミニヨンを設計変更し1953年に発売されました。
交換レンズはトプコール8cm f5.6が用意されていた。

修理手順1:固定環・秒時指標板・秒時環を外す

固定環を外し、秒時指標板・秒時環を外していきます。

修理手順2:外れたピンを組み込み、分解を進める

シャッター制御部が露出し、不具合の原因が判明したのです。
赤丸部の赤矢印のピンが外れています。
之ではスローガバナが働きませんね!
正しい位置に組み込みますと歯車音が致しますが、心許ない響きです。
フロント飾りの4本音時を外し、尚も分解をしていきます。

修理手順3:シンクロソケットを外す

シャッターを固定している座金を外し、シンクロソケットを外します。

修理手順4:レンズシャッターの油分の湿潤と汚れを洗浄する

レンズシャッターの持病である油分の湿潤と汚れを洗浄します。
スローガバナ・セルフタイマーもAベンジンで洗浄し、注油します。
後は組み上げれば完成です。
以前「56歳役職定年の入院 」を修理して差し上げたお客様より「シャッタースピードが変化しないのだけど直したい」との相談でした。
人それぞれ、カメラに家族の思い出と履歴があるのです。
修理ばかりをしていると、昨今の天候不順の要に雷が落ちそうですが、自分にあるのは修理の技術を用立てるしかないのです。
動き出した歯車の残音は、父の思い出であり祖父への懐かしさと思います。

日本橋店中古売場 田口由明