普通の暮らし49

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小説、普通の暮らし~過去の話はここから見て下さい。

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この作品はフィクションです。実在の人物、団体、事件などにはいっさい関係ありません。
ーー普通の暮らしを持続させるためには、相当の努力が必要である。

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心配した通り、北九州市環境局の梶原課長から次回公開討論会を断る旨の連絡がきた。

深田様

 先般、公開討論会の終了時(深田さんからの要請書を受けた前後)
かなり混乱し、秩序のない状況が生じました。
 私も守衛に連れ出された時、途中で突き飛ばされそうになりました。

一部のブログには我々が逃亡したように記述されていますが、私も含め身の危険な状態に置かれる状況が生じる会合に職員を出席させることはできません。

 もちろんご質問があれば、お答えできる分については回答していきますが、前回のような場での回答は行えません。

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わかってたけど…………

次回の公開討論会を断る口実を北九州市に与えてしまったのだ。

後に関東からの自主避難者で、ひなん者お話会を作った外山が言っていたが、

外山が梶原に詰め寄って、拓斗くんが梶原を押したようだった。(*拓斗くんの勤務先は後に分かるが産廃関係企業だった。)


深田もメーリングリストで次回公開討論会開催と今後について次のように報告した。

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昨日北九州市に次の公開討論会の設定を申し入れましたが、

やはり「身の危険を感じる場には出席できない」と言われてしまいました。

環境局(市)の対応は別にして、相手に「出席できない理由」を与えてしまっては、
こちらの負けです。

交渉と糾弾は別物です。


私(深田)の名前では、今後交渉に応じないでしょう。


今日、私(深田)が電話で北九州市から聞いたことを少し紹介します。


1、試験焼却は、どれだけ放射能が出ているかを調べるものではない。我々の計算通りに収まっているかどうかを調べる試験である。

2、放射能は出ないのだから、どれだけ排出されたか調べない(もちろん松葉も調べない)。


3、放射能濃度の測定方法は環境省の指示通りに行う。

(*原発内の焼却炉と一般の焼却炉は違う測定方法なんだよ。一般焼却炉の測定方法だとセシウムは補足されない。高濃度でいくら燃やしてもセシウムはNDになる測定方法だ。)


4、(多少放射性物質を含んでいるが、国は安全だと言っているのだから)市民の健康調査も行う予定はない。

ということでした。

私たちは、こういう誠意のない北九州市の回答を、市民に知らせれば良いのです。


試験焼却は運動会シーズンにぶつかるので、教育委員会への電話が有効だと思います。(深田夫婦は元教員)

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そうなの。
深田の言ってることはかなり正論なの。

ただ、こいつは言動不一致なんだよ。

自分で言ったくせに、北九州市の回答を一般市民に知らせることもしなかったし、教育委員会や町内会を通した交渉も、あれだけ町内会に知り合いがいると言っていたのに、一人も真子に紹介してくれなかった。

もう少し後、深田も黒川も反対運動から消えちゃうんだけど、2人が消えた後、真子は誰の紹介もなく何度も町内会に飛び込んで、300人近くの人達と直に話した。住民と直に話したことで、反対運動を引っ張る人達の嘘を知ったんだ。