少しだけ前のお話しですが、
札幌市近代美術館に「棟方志功展」を見に行きました。
棟方さんを意識して知ったのは10年程前です。
TVドラマで棟方志功の生涯をやっていたのがきっかけでした。もっと前から宮沢賢治さんの童話等は読んでいましたが、あまり版画の印象がありません。教科書等に載っていたのかなぁ?
棟方志功展では
「文化は南から北へやってくるが、青森から南へ発信してたい」
(細かな表現は違うと思います)
とのパネルがありました。
建築の世界でも、断熱気密等は北海道から南へ技術が下って行きますが、やはり新しい技術と言うのは南から上がってきます。道民の我々建築家にできる事もまだまだあると思います。もっと意識して設計を行いたいと思います。
棟方志功の作品は大胆な版画の中にも繊細な部分も多く、解説を読まなければ解らない部分も多かったですが、どこかハートにグッとくる作品が多かったです。
版画と言う枠を超えた作品で、作品を見る人を引き付けたのだと思います。
しかし何か枠を超えると言う事は、色々な基本が出来てこそ出来る技術なのだと思います。
日本建築学会賞等を受賞している安藤忠雄さんの【住吉の長屋】も当時は想像もつかない設計だったのだと思います。
雨降りの日はトイレに行くのにも傘が必要、他の部屋に行くにも傘が必要。
東大を出ている建築家にも当時は想像もつかない設計だったのです。
そんな安藤忠雄さんもやはり当時から基本は全て解った上での設計だったのだと思います。
(大先生に向かって申し訳ございません。)
今後枠を超えられるかは判りませんが、基本を磨く勉強をまだまだしていきたいと思います。