新型コロナウイルス(COVID-19)のPCR検査 | kitakitsuneの戯言(さらっと読んでください)

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新型コロナウイルス(COVID-19)による緊急事態宣言が出されてからひと月半、5月14日には39県でようやくこれが解除されましたが、まだまだ安心出来る状況ではありません。

今日本は諸外国に比べて比較的これを押さえ込むことに成功していると言えるのかなと思っています。しかしながら国会議員でさえも国会において不安を煽るような質問を行い、国民全体にPCR検査を行う必要があるのでは無いかと発言する方が居られます。

PCR検査を無症状者も含めて行うべきと主張される方は、これを定期健康診断の血液検査と同じように考えているのでしょうか。
血圧や血糖値、γ-GTPやLDLコレステロールなどの値は身体の状態を確認するのに有効ですし一喜一憂して自分の健康を見つめ直すのにとても大切です。
しかし、PCR検査は違います。PCR検査自体はその信頼性も完全ではありません。仮に検体に陰性の結果が出ても、検体を取った後に感染している可能性だって否定できないのです。

新型コロナウイルスのPCR検査は、強いて言えばインフルエンザの検査と同じ目的だと言えます。しかし、インフルエンザの検査も無症状の方を対象として実施されませんし、それが当たり前だと思います。
新型コロナウイルス(COVID-19)のウイルスとしてリスクは、インフルエンザよりかなり大きいとは思いますが、それでも運用方法がそれと変わるとは思いません。ましてや、PCR検査はその手間も費用もインフルエンザよりかなり大きく、さらに検査出来る数にも限りがあります。
菅官房長官は日本のPCR検査を1日2万件程度にしたいと話をされました。仮に日本人全員が検査を受けるとすれば6000日、16年以上掛かることになり現実的ではありません。

またPCR検査を行う医療機関には陽性の方が集まる可能性があり、検査医療従事者だけでなくそこで非感染者の方が感染するリスクも高かなります。感染を少なくするためには感染のリスクの高い場所には出来るだけ近づかないことが肝心ですが、これにより逆に感染リスクが高くなります。
現状新型コロナウイルス(COVID-19)に対するワクチンや特効薬はありません。陽性が出ても確実な治療法はなく基本は対症療法となります。
感染の可能性の高い人だけにPCR検査を行うと言うのは感染症対策として有効であるとともに常識です。
有効な治療法が確実では無い現状では、国民を経済的に破綻させないために、感染者の数、実効再生産数、対応出来る医療機関や医療従事者の余裕率、死亡者数などを確認しながら、国民の行動を規制したり緩和したりする現在の運用を続けるしか無いと言えます。
もちろん医療機関の能力を超えるようなオーバーシュートを起こさないために、地域ごとにそれぞれのパラメータに対する規制や緩和の基準を明確にすることが必要になります。5月16日現在、大阪や東京でもその基準を決めようとしています。

私たちは、日本を経済的に破綻させないレベルで国や自治体の方針沿って感染予防を行い。新型コロナウイルスという感染症に国民全員で立ち向かう必要があります。
確実なワクチンや特効薬が完成するまで少し長くなるかもしれないけど皆さん頑張りましょう。
とは言うものの、インフルエンザの検査と同じ簡易さでこのPCR検査が出来るようになればもう少し楽になるのですけどね。