7月といえば、やはり「七夕」が思い浮かびますね。
織姫と彦星が年に一度だけ天の川で会えるというロマンチックな言い伝え。
子どもたちが願いごとを短冊に書いて笹に吊るす姿も、この時期ならではの光景です。
実は、この「七夕」には仏教とのつながりもあることをご存知でしょうか?
仏教行事としての七夕は「星祭り」とも呼ばれ、お寺ではこの日に「厄除け」や「心願成就」の祈願を行うことがあります。
短冊に書かれた願いは、単なる夢や希望だけでなく、「自分の心と向き合う」という意味も持っていたようです。
また、七夕は「亡き人への願い」を込める行事としても捉えることができます。
「元気だったころのあの人の笑顔がまた夢に出てきますように」「もう一度、ありがとうを伝えられますように」――
そんな想いも、短冊に込めてみてはいかがでしょうか。
ところで、この短冊には「正式な色」があることをご存知でしょうか?
本来、短冊は 青・赤・黄・白・黒(紫) の五色で、それぞれに意味が込められているとされています。
これは仏教や道教に見られる「五行説」に由来するもので、
- 青(緑)…人間力・徳を高める
- 赤…感謝の気持ち・先祖への思い
- 黄…信頼・誠実さ
- 白…義務・規律
- 黒(紫)…学業の向上・知恵
といったように、一つひとつが心のあり方に結びついています。
短冊に願いを書くのは子どもだけではありません。
大人になった今だからこそ、自分や大切な人への想いを言葉にしてみるのも良いかもしれませんね。