当方が出かけた試写会には、舞台挨拶生中継が付いていました。

米林宏昌監督をはじめ、天海祐希以外のキャストが勢ぞろい。

その中で西村義明プロデューサーが、

 

「米林監督は全ての絵を自分で描きたい人なので。1枚1枚、10万枚の絵を描き続けました」

 

なんてことを仰るものだから、えええええええ!

これから観る作品は、ほとんど監督ご自身で作画されたのか!

しかも、米林監督、舞台上で終始フニャフニャしてる…!

クセがスゴい!きっと良い人なのだ…っ!

 

と、引っくり返ってから観た、この夏の大型アニメーション。

タイアップが目白押し。

宮崎駿監督が率いたスタジオジブリから独立した米林宏昌監督が開いた、スタジオポノック

その第一弾の長編映画だ。

 

とても期待しており、ワクワクで上映開始。

 

映像の美しさたるや!

人が空を垂直に飛ぶ新鮮さ!

冒頭シーンは『ルパン三世 カリオストロの城』を思わせ。

動物たちも力強い。

夢膨らむファンタジーである。

 

庭園や、空。

繊細で、心に残る水彩画のようで。

ずっと背景を見ていたくなる。

少女メアリが、7年に一度しか咲かない花と出会って始まる魔法ストーリー。

つまらないわけがない。

 

 

 

メアリを演じた、今や売れっ子の杉咲花は幾分、舌足らずでそれが可愛らしい。

 

天海祐希は上手い!

 

大竹しのぶだと知らなければ、大竹しのぶだとは分からなかったと思う。

 

小日向文世は声優初体験とは思えない、さすがの遊び心。

 

特筆すべきは、佐藤二朗!『インサイド・ヘッド』に続いて、なんという多才ぶり!

 

神木隆之介の職業は、俳優・声優である。安定している。とても良い声。

 

 

 

と、これほどに豪華な俳優・声優陣。

そう、つまらないわけがないのだ。

ただ、あまりにも、ジブリである。

 

いけないとは思いつつも、比べてしまいごめんなさい。

宮崎駿は凄かった。

背景は常にどこかが揺れ動き、人物や機械がまるで生きているように見える。

そういうものを、宮崎アニメは見せてくれた。

 

米林宏昌監督はむしろ、ジブリに在籍していた頃よりも、ジブリそのもの。

「僕らは(スタジオジブリを)リストラされたので…」(出典BuzzFeed)と語る西村義明プロデューサーと二人三脚で、作り上げた今作。

ジブリで培った土壌が基本である。

自然と、ジブリを継承することにもなる。

 

が、スタジオとしてまだ規模が及ばないのか。

シーンが寂しく、壮大さが続きにくい。

人物が浮いてしまった印象も受ける。

 

また、個人的な好みで恐縮ながら、宮崎アニメは男子がカッコイイ。

メアリでは男子が、微妙な眉毛である。

 

テーマ性で言えば、メアリにはある重大なメッセージがある。

邦画界は最近、東日本大震災前・後、という区切りで作品テーマが分かれ始めた。

今作も、然り。

震災があったから作られた作品だ。

 

宮崎アニメは、主義主張を織り込むのが上手かった。

いわゆる、鼻につかないギリギリ配分。

メアリでは後半から俄然、テーマにクローズアップ。

せっかくのファンタジーが薄れてしまった。

 

米林監督はジブリへの恩を返し、区切り、出発として今作を作られたのだろう。

過去作を振り返っても、箱庭的な空想ワールドが得意な方だ。

 

スタジオとしても、次回作がとても重要になる。

米林宏昌監督でなければ作り出せない真新しい景色を、次は観たい。

 

 

 

映画 スクリーン(舞台挨拶生中継付き試写会)

 

『メアリと魔女の花』
2017年・日本
監督・脚本: 米林宏昌
脚本: 坂口理子
プロデューサー: 西村義明
制作: スタジオポノック
原作: メアリー・スチュアート
主題歌: SEKAI NO OWARI
声の出演: 杉咲花、神木隆之介、天海祐希、小日向文世、満島ひかり、佐藤二朗、遠藤憲一、渡辺えり、大竹しのぶ

 

[関連作品]
米林宏昌監督⇒ 『思い出のマーニー
杉咲花⇒ 『無限の住人』 『湯を沸かすほどの熱い愛』 『スキャナー 記憶のカケラを読む男
神木隆之介(声の出演作)⇒ 『君の名は。』 『サマーウォーズ

 


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※鑑賞の感想です。情報に誤りがございましたら御一報頂けましたら幸いです。

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