大江慎也:1980年代に主に活動したバンド「ルースターズ」の孤高で最強のボーカリスト。
1958年生、65歳。精神と肉体、御自愛ください。


ルースターズ:日本のロックバンド。1979年に結成、2004年に解散。
初期メンバーは、大江慎也 (ボーカル、ギター)、花田裕之 (ギター)、井上富雄 (ベース)、池畑潤二 (ドラムス) の4人。最強の4人です。

1970~80年代、福岡で「博多めんたいロック」というムーブメントが起こりました。

「サンハウス」

「ルースターズ」

「ロッカーズ」

「MODS」

「ARB」

「シーナ&ロケッツ」

私、当時19歳、断然ルースターズ推しでした。今でも聴きます。



●活動内容は概ね、以下に絞りました。

・1980年11月:1st LP…全12曲『THE ROOSTERS』
「恋をしようよ」
♪お前がいくら めかしこんで 

俺の前にやってきて

そんなことにはかまっちゃいねえ

俺はただお前とやりたいだけ

どんなにわがまま 言ったとしても

うるさくベタベタ寄ってきても

そんなことにはかまっちゃいねー

俺はたたお前とやりたいだけ♪

……衝撃のデビュー曲で、歌詞が暴力的すぎます。


・1981年6月:2nd LP…全11曲『THE ROOSTERS a-GOGO』


・1981年11月:3rd LP…全7曲『INSANE』
「Let's Rock (Dan Dan)」(日本語版)
♪DAN DAN DAN……

真黒にうめつくされて ブルーな気持ちはりつめて

奇妙で不思議な気分は 憐れんできりがない

さび頭にはあきあきしたぜ 鼻をつく汗くささ

汚れてカビだらけの 偏執狂はうんざりさ

(HEY JERRY どうしたんだい 髪の色はすっかりはげ落ちて 新しいスーツはボロボロだ こわれた目玉でギョロギョロ ああ ああ 退屈だぜ)

DAN DAN DAN…

血の気たっぷり右に寄って 優柔不断の左向き

真実にかためつくされ あやまちに色どられて

あいつらにはもううんざりだ これ以上なにもいらないぜ

やぶれた脳ミソぶらさげて フリークスはたくさんだ

(HEY BABY 聞こえるかい ブリキのプライド背中にはりつけ 楽しもうぜスペシャル・ライフ 今すてきな方を選ぼうぜ)

Let's go out on a weeken

Let's jump over the wal

Let's dance, and shout, and shake

Let's catch the empty shoc

DAN DAN DAN…Let's Rock Let's Rock…

……やはり、歌詞が暴力的すぎます。でも抜群のビートです。


・1982年 3月:石井聰亙監督の映画『爆裂都市 BURST CITY』にて俳優、バトル・ロッカーズとして参加。
「セル ナンバー 8」「ワイルド・スーパーマーケット」「シスターダークネス」「バチラス ボンブ」

……大江は4曲を提供している。(セル ナンバー8は作曲のみ。) どの曲もコンプライアンス違反で、カッコいいです。

残念ながら、映画は大コケ。

m(__)m





・1982年11月:12inch…全4曲『ニュールンベルグでささやいて』
「ニュールンベルグでささやいて」
♪Somebody whispers in my ear in west Nurnberg
Somebody whispers in my ear in west Nurnberg
Hast du Geld? Hast du Geld in diner Tasche?Turkish Fixers Packed like Sardines in a cafe
Fake blonde girl waiting for an Arabian custmer
Sweet boy goes into town with the man in a big Mercedes
Somebody whispers
Somebody whispers
Concrete street are too hot
Corrupted wine bars all closed
Jaggar haed, Chicken hairs, Jerry nose, Thin bone dogs
Every night when the sun goes down
Show is over and I come out of the crowd
Fazz boy came along and suddenly he beated me up♪

……ひどく危険な歌詞のようですが、メロディラインとドラムにぶっ飛びます。
→神経衰弱により精神科に入院


・1983年7月:12inch…全4曲『C.M.C』…全8曲 
「C.M.C」
♪珠惑のホリディ サマービーチ 波の光に揺れるパラソル

シーサイドテラスに腰掛け あの娘とワインをかたむけてると

轟音が鳴り響き空からミサイルが落ちてきた

海辺で遊ぶ磯ガニは慌てふためいて走り出す

バカンスを楽しむ人々は散り散りに逃げ惑う

砂浜は爆発し 哀れみんなは一巻の終わり

爆撃機が400機 所狭しと飛び回り

機関銃の音が響き対空砲火の玉が飛び交う

500㌔爆弾 ガス爆弾 雨あられと舞い落ちる

リゾートホテルは粉々に壊れ火の粉は海に降り注ぐ

突然空は真っ黒こげ 悲劇と化したサマービーチ

ヤシの木茂る海辺の歴史は あっという間に木っ端微塵

C.M.C C.M.C  Summer Day Summer Beach Summer Sun

突然空は丸こげ 悲劇のサマービーチ♪

……アンバランスに攻撃的な歌詞と、強烈なリズムビート。


・1983年10月:4th LP…全8曲『DIS.』
「Sad Song」
♪あの娘の面影がとめどなく溢れ出し 

うす曇った胸を真白に塗りつぶす

水しぶきが岸を越え 君の顔に降りかかる頃

僕は震える霧靄を鎮め この胸は張り裂ける

その身体に触れたとたん たじろいで身を硬くする

永遠に凍りついた白い肉体が醒めた火をともす

真夜中にたたき起こされ 目の前が眩しく光る

べッドの周りは 隙間なく取り巻いた冷酷な顔が

Sad song あの娘の声が響き渡る

Sad song あの娘の歌が聞こえてくる♪

……この暗黒な歌詞、闇の中で精神が崩壊寸前です。 

・1984年4月:5th LP…全8曲『GOOD DREAMS』

・1984年12月:6th LP…全10曲『Φ PHY』
→ルースターズ脱退と精神科入院。




・1987年:ソロデビュー。(アルバム7枚)
・1990年:「大江慎也+ONES」を結成。(アルバム1枚)
・2000年:重度の潰瘍性大腸炎で入院と手術を繰り返す。
・2003年以降:音楽活動再開。(アルバム3枚)
・2007年:文芸誌『en-taxi』に短篇小説「右を下にして眠ると」「気違いピエロ」「STORIED」を発表。

・その後、よくわかりませんが、音楽活動(ルースターズもね)は続けているようです。(よかった…)


★2023年11月1日にルースターズの全アルバム13作、118曲がサブスク解禁になりました。

みんな、聴こうぜ!