【55点】1989年10月7日。監督:村川透


TVドラマ。松田優作の遺作です。
映画としては「ブラックレイン」(1989年。監督:リドリー・スコット) ですが、作品としてはこちらが最期です。

世間一般には低評価で、松田優作ファンの私ですが、今まで未鑑賞でためらっていました。
この頃、松田優作は膀胱が腰まで進行しており、思うように走れなくなっていたため、脚本や演出に手を加えたとか、監督の村川透を怒鳴り散らしていたとか、悪い噂話ばかりなので封印していたのです。



ついに、意を決して、観ました!
面白くありませんが……それほど悪くない、かな?



一番良かった点、車を運転する松田優作です。
車の運転免許を持っていなかったのです。
「探偵物語」では、ベスパの小型バイク。
「ブラックレイン」では、中型のオフロードバイク。
あ〜、免許取ったんだ、良かったね。これが率直な感想です。



ある日、成田発バンコク行きの旅客機がテロリストに爆破され、乗客の1人だった少年=クリスが亡くなる。
その捜査を担当した外事二課の刑事・兼城 (松田優作) は、同じく事件の真相を追うアメリカ人ジャーナリスト・ティファニー (フローレンス・ジョイナー) と出逢う。 
兼城とティファニーは、事件の裏に潜む巨大な陰謀を暴いていく。



ストーリーと演出が中途半端です。
アクションでもなく、
ハードボイルドでもなく、
ミステリーでもなく、
コメディ部分は笑えません。m(__)m



松田優作、外事二課の刑事・兼城。
短髪に長身、キリリの顔立ち、サングラスが似合う……やはりスターですね。
この頃、病魔に犯されていたと思うと、心が痛みます。蕎麦を食べたり、カヌーに乗ったり、元気なしぐさが嬉しいです。
英語、すごーく頑張っています。聞きやすいです。ハリウッド進出を意識していたのでしょう、無念。



フローレンス・ジョイナー、ジャーナリスト・ティファニー。
う〜ん、美人?ですが、役者は無理ですよ。m(__)m
(陸上競技選手。100m、200mの世界記録を保持しており、この記録は2023年現在、誰にも破られていない。)



香川照之、とんでもなく若手の、パシリの刑事役で出演しています。当時24歳、今見ると笑っちゃいます。



外事二課の刑事は、全員なぜラフな私服なの?
なんか変ですが、気にしません。



【アクションシーン】
・松田優作は、まあまあよく走っていましたよ。m(__)m
格闘シーンはほとんどありませんが、仕方がありません。
・ジョイナーの走るシーン、お約束なのでしょうが、唐突です。(赤面します。)
拳銃を隠し持っていた?のラストの銃撃結末は意味不明。



ラストの松田優作とジョイナーの別れのシーン、つじつまが合っていないように感じましたが、まあいいか。

「車を運転する松田優作」
これだけで満足です。