ほぼ30年ぶり(推定)のズッコケなのであった | 如月隼人のブログ

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まあ
中国関係の記事を扱うことを稼業にしているわけですけど
とにかく幅広くやらねばならない

まあ
中国の政治、経済、金融
あるいは中華芸能を扱っている人ならば
それぞれの分野に特化している場合もありますけど
私はとにかく
中華関係の記事なら何でも屋

ということで扱う記事に知らない単語が出て来るのは
当たり前
最近ではネット辞書も充実しているので
大いに助かるのですけど
かなり難儀する場合があります

例えば
・地名や人名など固有名詞
・生物名
・薬品名
なんかです

問題は
仕事としてやる以上
時間制限がキツいこと

例えば普通に日本語に訳せば
2000文字以上になるような中国語記事を
単純な翻訳で文字数を半分近くにまで減らさねばならない場合

この作業をおおむね2時間ちょいで終わらせて
「商品」としての水準にして
納品せねばならなかったりする

中国語あるいはその他の外国語を扱った経験がある人なら
これがかなりしんどい作業であることを
お分かりいただけると思います

さてさて
先日扱ったのは
中国の南極観測隊を紹介した記事です
「恩德比地」という単語が出てきた
前後から判断して
「恩德比地」はまず間違いなく地名
中国語の「地」には副詞の機能を生成する働きもあるのですが
「恩德比地」として副詞として機能しているとは思えない

まあ
考えていても仕方ないので
とにかくネット検索にかける
そこからが難航になる場合も多いけど
「恩德比地」は割と楽に
南極の地名と分かりました

でもって
英語の“ Enderby Land ”の音訳であることが分かった
日本語では「エンダービーランド」

欧米語の固有名詞の音訳語の場合には
原語と中国語の発音が近いかどうかを確認せねばなりません
地名なんかの場合にはあまりないのですけど
検索しまくった結果
間違った語に行きあたる
こともあるからです
「恩德比地」の中国語読みは
無理やりカナ書きすれば「ウェンドービーディー」てな具合です

「恩德比」までは問題ない

英語の発音からはずいぶんズレているみたいですけど
まあこのぐらいは許容範囲
日本語のカナ表記だって
原語の発音とずいぶん違う場合がありますからね

で「ランド」がなんで「ディー」となるのか
発音
全然違うじゃん!?

1.2秒後に疑問は氷塊
そして思いっきりズッコケてしまったのでした
この部分だけは
“ Land ”を意訳していたのでありました

中国語は固有名詞も意訳してしまうことが結構あり
音訳するか意訳するかの法則がないので
油断できないのであります

「恩德比地」の語に行き当たったことで
推定30年ほど前に
思いっきりズッコケた件を思い出したのでした
中国語の文に「中途島」という地名があったので調べてみたら
「ミッドウェー(Midway)」だったのでありました
固有名詞を思いっきり意訳


(写真は1920年代にエンダービーランドを探検したノルウェー隊)