谷村新司さん、中国では「天皇級歌手」と形容 | 如月隼人のブログ

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【谷村新司さん、中国では「天皇級歌手」と形容】

亡くなった谷村新司さんですけど
中国では「国宝級歌手」や「天皇級歌手」と評されることがあります
「国宝級歌手」はともかく「天皇級歌手」という言い方を
不愉快に感じる日本人がいるかもしれない

でも私は
「悪いことじゃない」と思うわけです

まず谷村さんは中国でも高く評価される歌手です
代表曲の一つである「昴」は中国でも人気曲です

ちなみに
「昴」の中国語タイトルは「星」です
原題をどうして変更したのかは分かりません
中国人向けに紹介された歌詞の日中対訳を見ても
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我も行く さらば昴よ
我亦啟程 再會吧 命運之星
(私も旅立つ さらば運命の星よ)
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となっていて「昴」の語
あるいは文字はない

「すばる」というのは日本語で
宇宙の特定の場所に星が多く存在する星団なので
「まとまる」という意味の
「統(す)ばる」という意味だそうです
「昴」は中国語で
太陽を表す「日」の下に
分割するという意味の「卯」を置いた文字だそうです
なぜ「昴」の文字で「すばる」を表したかは不明とのこと

「昴」はもともと中国語なのに
どうしてこの文字を使わなかったのか
もしかしたら今の中国人にはなじみが薄い文字であり
言葉であるので
避けたかもしれません

い・か・ん

本稿で書きたかったのは
中国で谷村さんが「天皇級」と言われてきたことについて
でした

まず多くの中国人が谷村さんに好感を持ちました
谷村さんは中国関連の仕事も多くしており
中国の音楽界への協力もしていました
「日本と中国の懸け橋になりたい 国境を越えて私の歌声を受け入れていただきたい」
てなこともおっしゃっていた
そんな姿勢も
多くの中国人が谷村さんを評価した理由です

谷村さんには好意を抱いている
だから谷村さんを形容する際に使った
「天皇」にも好意を抱いている
少なくとも悪く思ってはいない

それでもって
天皇の日本社会における影響力も知っている
だからこそ谷村さんを「天皇級」と形容した

だから中国で使われている
「天皇級歌手」てな言い方に対して
「不敬である」なんて目くじらを立てる必要は
ないと思うのですよ

要するに「天皇」という言葉を使って
「谷村さんはスゴい存在」と言いたかっただけ

天皇陛下を敬愛する日本人にとっても
外国人が天皇のことを「とにかくスゴい存在なんだ」と思うことは
悪いことじゃないと思います

写真は日中国交正常化45年記念コンサートを
上海で行うことを発表した谷村さん(右)
左は在日中国大使館の陳諍文化参事官(当時)