台湾で国民党の洪秀柱党首「青島ビールはわが党の資産、中国・習近平主席に返済求めねば」 | 如月隼人のブログ
2017-04-04 10:21:43

台湾で国民党の洪秀柱党首「青島ビールはわが党の資産、中国・習近平主席に返済求めねば」

テーマ:政治・経済

国民党の洪秀柱主席(党首)は3日、嘉義市の経国新城眷村(解説参照)を訪れ、民進党政権が国民党の資産を凍結したことを強く批判した。洪主席は、かつては党の資産と国の資産が分離されていなかったと主張し、さらに世界的にも著名な青島(チンタオ)ビールも国民党の事業だったとして中国共産党の習近平総書記(国家主席)に返済を求めるべきだと述べた。


国民党は第二次世界大戦後に台湾統治を始めた際、日本の官民が残した資産を接収した。本来は中華民国の資産とすべきはずだったが、実際には国民党の資産として扱った。また、国共内戦に敗北した際には、大陸からも資産を持ち込み、党資産とした。


民進党・蔡英文政権は2016年8月31日に「不当党産処理委員会」を発足させ、正当な入手経路が説明できない国民党資産を凍結する作業を本格化した。これまでに、国民党が住民共有地を強制的に占拠し、後に党関連団体の資産にした例なども見つかっている。


国民党および支持者は、党資産の凍結に強く反発している。洪主席は3日、「国民党は手ぶらで台湾に来たわけではなく、船で黄金を運んできた。党と国が分離しなかった時代、党庫は国庫と連動しており、党資産を用いて台湾建設を行った」と主張。例として、国民党資産の清算を行っていた際、党が中央政府から購入した米ドル建てで385億台湾ドル(約1300億円)に相当する債券が見つかったことを挙げた。


洪主席は民進党政権による資産凍結を、不当であり国民党そのものを消し去る動きと強く批判した。さらに、国民党資産の調査時に、大陸における党営事業があることが分かったと主張。青島ビールも国民党党営事業であり「いつか、習近平氏に返済を求めるべきだ。なぜなら共産党が国民党の党資産を占用しているのだから」と述べた。

 

なお、戦前において青島ビールを発展させたのは大日本麦酒(1919-1945)。国民党が青島ビールを手掛けたのは1947年から49年の短い期間でしかも国共内戦時だった。国民党が中華民国政府から青島ビールを購入した経緯や取り引きの正当性は不明(解説参照)。

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◆解説◆
眷村とは、国共内戦の敗北に伴い台湾に移った官僚や軍人と家族など約200万人のために設置した居住地域。その後、軍関係者の居住地を指すようになった。台湾各地に存在すが多くは日本統治時代の建物を利用したため、日本人が多く住んでいた台北市、嘉義市、台南市、高雄市、さらに主要軍事基地のある新北市、桃園市などに多い。


青島ビールが設立されたのは1903年。同地がドイツ租借地だった関係で、同国投資家による設立だった。第一次世界大戦に連合国の一員として参戦した日本は青島に侵攻し占領。日本は1919年のベルサイユ条約でドイツの青島租借権を移譲することになり、青島ビールも大日本麦酒が買収することになった。1922年の山東還付条約で山東半島における日本の権益は中華民国に返還されたが、青島ビールは大日本麦酒が経営を続けることになった。


日本が第二次世界大戦に敗北すると、中華民国政府が青島ビールを接収し、山東青島地区産業処理局の所属となった。47年になり国民党党営会社の斉魯企業が青島ビールを買収し「斉魯企業青島ビール工場」とした。49年に中華人民共和国が成立すると、共産党政権は青島ビールを接収し「国営青島ビール工場」とした。


現在は民営株式会社となり香港および上海証取に上場。またアサヒビール(アサヒグループホールディングス)とは資本提携し、中国国内向けにサントリー(三得利)ビールのライセンス生産を行っている。(編集担当:如月隼人)

 

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