住宅が「恐怖の空中楼閣」に、大雨降るたび地面が陥没=重慶 | 如月隼人のブログ
2016-08-28 22:55:33

住宅が「恐怖の空中楼閣」に、大雨降るたび地面が陥没=重慶

テーマ:爆発・それっ

重慶市南岸区にある集合住2棟の住人が、大雨が降るたび恐怖におののいている。建物周囲の地面が陥没するからだ。重慶晨報が伝えた。

 


1990年代初期の建物だが、ひどく老朽化して見える。大雨が降るたびに周囲の地面が陥没して建物が傾くので、壁に大な亀裂が走っている。重慶市では6月以降、なんどか大雨に見舞われた。すると建物脇の一部に陥没が発生。住人が竹竿を入れて調べたところ、地下にはさらに数平方メートルの空洞があることが分かったという。


住人は「建物の土台部分に穴があいている。これじゃまるで『空中楼閣』だ。怖くて仕方ないよ」、「最近は晴れの日が続いているからいいんですけどね。また大雨が降ったら、今度はどうなるかと皆が心配しています」などと語る。


地元当局も住民の訴えを受け、対策に乗り出した。すでに街頭地区の住宅建物の「総合整備計画」を作り上げたという。同計画によると、地元政府が工事費用の95%を投じ、住人側には5%分の費用負担を求める。住人が費用を用意できた建物から工事を始めるという。
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◆解説◆
中国では建物が「極めて急速に老朽化」する現象が目立つ。特に、1980年代からの「改革開放」が始まってからの建物に多い。計画や土木工事段階から始まり、少なくとも現在の目からみれば「粗製乱造」の建築が相次いだことが理由と考えられる。


その後に建てられたマンションなども、老朽化の進行が速いように思われる建物は少なくない。中国はかつて、社会主義の考えにもとづき「都市部では企業など職場が従業員に住宅を供給する」という制度を実施していた。住宅供給は企業にとって従業員に対する「福利厚生」のひとつで、家賃は徴収するが日本円に換算すれば数十円という、当時の物価水準に照らしても「ただ同然」という金額だった。


改革開放政策を導入した中国では、従業員に対する福利厚生の負担が、企業が成長するためには大きな「足枷」になっていた。そのため政府は1998年には「持ち家政策」を導入した。企業は従業員向け住宅の供給を取りやめ、同時に個人による住宅購入を認める制度だ。


個人にとっては極めて大きな負担増になるが、同時点までの住宅事情が悪すぎたため、「自分の稼ぎさえあれば、よい家に住める」と歓迎した人が多かった。それまでは、夫婦に子どもができて、その子が成長して結婚しても、1部屋の住居しか与えられないなどの家庭が珍しくなかった。


ちなみに、中国の都市部で早朝や夜に、多くの高齢者が公園などに出て太極拳や運動に励む習慣には「結婚したわが子の『生理的問題』に気をつかい、自分は外に出て部屋にいるのは若夫婦だけという時間を作る」という背景があったとされる。


持ち家政策が施行されてから20年近くが経過した。今後はマンションなどの老朽化と建て替えの問題が本格化すると考えられる。マンションなどの建物は「寿命」を50年程度以上には想定しているはずだが、「それほどは持ちそうもない」と思える建物は多い。建て替えの際、住民側と不動産を販売した会社、さらには住民間の利害の対立が深刻化する可能性も否定できない。(編集担当:如月隼人)

 


【関連】
昼下がりの道路陥没、夜にかけてじわじわ広がる=江蘇・徐州
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【参考】
居民楼地基突然塌陷 出现1米见方大洞 (中国語)

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