[ヒブ(Hib)とは]

ヘモフィールスインフルエンザ菌b型といって子どもの細菌性髄膜炎や敗血症の主な原因の1つと言われている菌です。データによると細菌性髄膜炎は、日本では年間600人位が罹り、その内の25人位が死亡、125人位がいろいろな程度の後遺症を残すとされています。

[ヒブ(Hib)ワクチンとは]

ヒブに対する予防注射で、欧米をはじめ既に100カ国以上で接種されている予防注射です。接種しておけばヒブに感染して命にかかわることや、大きな後遺症を残すことはほとんどないと言われています。事実、定期接種にしている国ではHibによる髄膜炎はほとんどありません。

 このヒブワクチンは日本では作ることができなくて、フランスで作ったワクチンを輸入しています。

牛の血液成分を原料に使っているのでTSE(いわゆる狂牛病)のリスクが否定はできませんが最終的にきちんと精製しているのでほとんど問題はありません。

[対象及び回数]

対象は2カ月から5歳までです。

年齢によって接種回数は異なります。2か月以上7カ月未満の方は初回3回接種を38週間間隔で接種し、1年後に1回追加接種の合計4回接種です。

7カ月以上12カ月未満の方は初回2回接種を38週間間隔で接種し、1年後に1回追加接種の合計3回接種です。

1歳以上5歳未満の方は1回だけの接種になります。

 前に書いたように輸入のワクチンなので数が少なく診療所には月3例まで、病院は10例までの配給制です。申し訳ありませんが現在数か月お待ちいただいている状況です。

接種料金は任意接種なので1回に付き8000円です。12月から追加接種が始まりますが、メーカーさんの話によりますと、初回接種よりも追加接種を優先するそうなので今後さらに入手が難しくなるかもしれません。

又任意接種のため健康被害が生じた時には定期接種と同様の補償は受けられません。

他のワクチンと同時接種も認められていますが、定期接種と同時接種をした場合に健康被害が生じた時の保障は、どちらが原因か分からない場合には問題が生じる可能性があります。