スマートフォンは果たしてフロンティアだったのか | What Life Is Like

スマートフォンは果たしてフロンティアだったのか

どうも。絶賛就職活動中の私です。

就職活動といえば、数年前から「就職活動と言ったらスマートフォン!」とか言って煽ってますよね。単純なIT化の影響もありますが、それ以上にリクルート会社、某リ○ナビやらマ○ナビのせいであることがほとんどだとは思うのですが、さておき。

さて、私、実はデスクトップの自作沼、ノーパソ沼に続き、絶賛スマホ沼に突入してるわけなんですね。スマホ沼っていうか、ガジェット沼って言ったほうが正しいんですが。

そんな見地から、2012年を振り返って、今後のガジェット業界の衰亡興隆あたりを考えてみたいと思うわけですね。


さて、2012年内でのガジェット業界を振り返ってみましょうか。
とはいっても、結局この業界を牽引している会社は限られているわけでして、必然的にそれらの会社の話ばっかりになっちゃうわけなんですけどね。

その中で、2大巨頭がやはりAppleとGoogleですね。Microsoftも入れてあげてもいいんですけど、いかんせんWindows8を含めてあまり評判を聞きませんね。まあ、このあたりについてもおいおい話しますけど。

というわけでAppleの話です。
Appleのガジェット関係のニュースといえば、やはりiPhone5とiPad miniに尽きるでしょう。
かたやiPhoneの最新機種、かたや絶対に出ないとジョブスが言っていたiPadの7インチモデルなのですから、盛り上がらないはずがありません。

しかし、ちょっと冷静になって考えてみると、それってそんなに大騒ぎするようなニュースだったでしょうか。

iPhoneの方から考えていきたいと思います。
iPhone5になってから変わったことって何?って聞かれて、大体の人は「縦長になった」やら「LTEが使えるようになった」と答えると思います。確かにそれは大きな変化ではあります。ガジェット関連に興味がある人だったら「テザリングできるようになった」というのもあるとは思います。

でもちょっと待ってください。それって本当に大きな変化なんですか?
というか、そもそもの話、iPhoneが起こすイノベーションはバージョンを重ねるごとに徐々に縮小しているんですよ。
まあそれはある観点からしたら致し方がないという考えもあります。それが一体何を指すかといえば、「iPhoneは一般人にとっては完成しつつある」という点に収束されるわけです。

所持したことがないので、あまりバンバンといえるわけではないのですが、iPhoneが起こす大きなイノベーションの波はiPhone4を境に収束しているように思うのです。iPhone4Sが起こしたのは「キャリア選択の自由」であり、実質的には機能的なイノベーションではないからです。

それを加味したうえで、もう一度iPhone5を見てみましょう。
縦長…それはまあデザインの問題でしょうし、スペックを拡大するうえで仕方がなかったという見方もできてしまいます。LTEにしても、SoftBankはイー・アクセスを買収し、しかもどこかにうっぱらってますし、auも通信障害を起こす始末。まだまだ完全とは言いにくいし、そもそも3Gがつながりにくい事態もあるわけですから。

LTEなりテザリング、あるいはスペック拡充などは、もう一般ユーザーが求める機軸ではないのです。そもそも、iPhoneが売れる理由は、結局のところ高いブランド性やファンション性によるところが大きく、そこに使用してからわかる「使いやすさ」が加味されるのが実情なわけです。


ああ、ここまで述べてますけど、私林檎アンチじゃないですよ、念のため。iPadも新しいretinaモデル使って楽しんでますしね。


さて、もう一つのAppleのヒット商品、iPad miniについて話していきましょう。
これを語るうえで外せない要素が一つあります。それは「7インチタブレット」という点です。

7インチタブレットといえば、2012年には他にもヒット商品がありました。
Googleが発表したNexus7です。

高いスペックを持ちながら、16Gで19800円という安さを持って市場を席巻した7インチタブレット。その大きな特徴は、7インチという持ち運びやすさ重視のつくりと、圧倒的な安さでした。

AmazonからもKindle FireHDが出たりと2012年は7インチタブレットの年だったといっても過言ではありません。そんな中で出たiPad miniです。しかも、あのジョブスが7インチを出すことはない、と言い切った商品ですから盛り上がるのもわかります。

さてしかし。
iPad miniについてみてみると、販売価格は16Gで28800円と、他のタブレットに比べて1万近く高く、スペック的にもあまりぱっとしません(バッテリーの持ちと使いやすさ、背面カメラの存在を加味するなら、満足度的にはかなり高いと考えられますが)

私は、この2大ニュースを加味しても、スマートフォンやタブレットの発展が頭打ちになっているのかな、と感じ始めています。


それを証左するわけではありませんが、スマートフォンにはもう一つのムーブメントが厳然と存在しているのも事実です。

スマートフォン会社として販売台数トップに立っているSAMSUNGのGalaxySⅢを見ればそれは明らかです。
つまり「大画面化」です。

アメリカでは5インチサイズのスマートフォンを、タブレットと電話(Phone)を合わせてファブレットと呼ぶらしいのですが、それを示すように昨今の流れでは、スマートフォンは巨大化を続けています。


ある意味では確かにそれは「恐竜的進化」ともいえます。大画面にする理由は、結局は詰め込むものが増えすぎたためのスペース補充であったり、大容量バッテリーのせいでもあったりします。
あのiPhoneでさえ、その流れを組みつつあるわけですから、ある意味では不可避な流れともいえるかもしれません。

しかし考えてもみてください。
スマートフォンってもともと片手で操作するような代物ですよね?

私は現在、GalaxySⅢを使用していますが、大きすぎるので非常に操作しずらく、大画面なのに逆に打ち間違いが頻発する始末です。
一昨年あたりの、4インチ最隆起時代が懐かしいですね。というか、モンスターマシンがポンポン出る陰で、ガラケーとともに4インチ中スペック帯が出てくれないと、なかなか厳しいものがあったりするんですがねー……。
え?それは複数台もち前提の話だって?まあ、まさにその通りなんですけどね。

しかし、恐竜的な進化を含めないでも、確かに日本市場におけるスマートフォンが円熟の時期になりつつあるのもまた事実です。それを示すかのように、日本のメーカーの製品もある程度使えるようなものも増えてきました。売りにする機能が、なんというかなんという感じなのも、ある意味では日本企業らしいといえばらしいのですが……。

最後に、MicroSoftの話をしてから、まとめと行きましょうか。

MicroSoftといえば、忘れちゃいけないのがWindows8の話です。
もともと7もタブレットにインストールされている場合がありましたが、8はさらにタブレット用に最適化されたOSであります。
そのため、連綿と続いてきたUIがバッサリ変更されたりよくわからない仕様変更があったり、まあまだ使い倒したわけじゃないんでよくわからないというのが実情なんですが。

しばらくは、Windows8をインスコして使うことはないんじゃないかなー。

Windows8といえば、Surfaceで32G買っても、実質数Gしかユーザー使用領域なくて、問題になってたりしてたよなぁ。

あとは、Windows phoneも出てきて、時代はまさに三つ巴の戦争……。まあこれ、アメリカだとWindows phoneじゃなくて、Black berryなんだけどね。他にもFirefox OSやら、いろいろな会社はOS参入を画策していたりと、そういう意味では今後も面白そうな分野であることは確かなんだけどねー。



というわけでまとめ。

2012年、スマートフォンは「大型化」「大容量化」「高性能化」の機軸をもとに恐竜的な進化を遂げた。しかし、ある一面的に見れば、それは進化の「伸びしろ」を失ったということであり、技術的なイノベーションはあまり起きていないイメージが強い。
つまり、現状では「どのスマートフォンを選んでもはずれはない」状況であるということ。

まー、Xperia AXに代表されるような固体トラブルはありますがネェ……。

OSにしても、Androidでは各社の独自性が薄れ、ほとんどGoogleの最新OS待ちのような状況。ある意味委では、最新OSという区分ではなく、開発された既存のプラットフォーム(Andoroid2など)での開発のほうがもっぱら盛んであるようではある。まあ、これはタブレット分野の話なんだけど。


以上を総括して、スマートフォンは確かにフロンティアではあった。しかし、そこに住んだ種たちが恐竜的に進化を遂げ、進化は行き詰っている。ある意味では、氷河期や隕石衝突などの超大規模なイノベーションが起きない限り、自作・ノーパと同じ命運をたどりそうである。アーメン。