命の危機という時期は過ぎ、
交換輸血も乗り越えて。
胸水も止まりました。
ただ、何故か1カ月を過ぎて
胸水も止まっているのに
ずっと輸血をしていました。
NICUに行って、
私はよく点滴の薬品名を見ていました。
素人なので全く分かりません。
でも、何が入っているのか。
体がどんな状態で、
なんで必要なお薬なのかは知っておきたくて。
よく「これ何の薬ですか?どんな効き目?」
と質問してました。
その中にいつも
「血小板の成分輸血」がありました。
輸血というと
赤い色のまさに血液の印象なんですが。
血小板の成分輸血は黄色というか、白が若干黄ばんだような色です。
何でだろう…
まぁ、色々あったから
輸血必要なのかな。
と思ってましたが
何となく引っかかる…。
そして、いつもの面談。
先生から
「胸水も止まって、交換輸血も無事乗り越えて。今は光線療法頑張ってますね〜。
この子はね、胸水が溜まっていたわりに肺が強いんですよ。恐らく挿管も卒業出来そうだけど、まだ少しお守りでしときましょう。」
「それとですね…。
実はにっちゃん…。
ずっと血液が作れていないんですよ…。
詳しくは分からないけど…。」
私はまさか…
血液?だからずっと輸血してたんだ…
と直ぐに思いました。
先生に
私「血液って…全くですか?全部?」
そう聞くと
先生「そう。全部です。赤血球も白血球も血小板も。作れないのか、作れても壊れてしまうのかも分かりません。ただ、早産の子はまだ機能が備わってない場合が多いので…まだ分からないんですがね…輸血しながら様子見ますね」
この日から
にっちゃんの血液で悩む日々が始まりました。
にっちゃんには血小板を作る機能が備わってないまま生まれました。
先天性血小板減少症。
先が見えない、
ゴールも全く見えなかったです。
追記
血小板の成分輸血とは、献血で血小板の成分献血というものがあります。
献血の時に針を刺して血を抜いて、赤血球だけをまた体に戻します。
成分献血は1人20cc〜40cc程しか取れないし、時間も1時間かかります。体重も50キロ以上の方で、他に疾患の無い方でないと献血出来ません。
なのに、輸血を必要とする患者さんにはにっちゃんでも1回に60cc必要でした。
1回輸血するのに、3人分もの方の献血で頂いた血液が必要なんです。
にっちゃんは最終的に臍帯血移植をしましたが、移植をするまでに100回は楽に超える程輸血が必要でした。
何百人もの名前も顔も知らない方々のご厚意に、助け続けて頂いてました。
感謝しかありません。
本当に本当に、心より感謝申し上げます。
ありがとうございました。