読み応えのある、愛がたくさん詰まった本でした。
こどもの発達障害 僕はこう診てきた
平岩先生は、私の初版『発達障害の子どもを伸ばす魔法の言葉かけ』の出版の際に、監修をしていただいた恩人です。
医師でありながら、病院で診察するだけではなく、発達障害を抱える子ども達、家族のために、さまざまなことを研究、経験するため、フリーの立場になり、幅広く色々な活動をされていたことは、知っていたつもりでしたが、
想像のはるか上を行く活動量・熱意・・・
平岩先生、今までの活動、素敵な本を生み出してくださり、ありがとうございました。
少しでも困っている子どもたちが生きやすくなるために、さまざまな所に出かけ、子どもたちと接し、研究し、活動を続けてくださったこと、本当にありがとうございます
例えば、不登校のお話では、
一部抜粋
子どもが不登校の状態になると、多くの保護者は「自分のせいでこうなったのではないか」と自責の念に駆られることもあります。行きしぶりの場合に「がんばって」などの声かけをするかもしれませんが、「安心」「安全」「快適」の状況が満たされていないのは学校です。
保護者には、家庭は子どもにとって基地だから、無理をしないで「安心」「安全」「快適」がまもられているようにしていただければ嬉しいですとお話しています。
その上で、家でできること、心がけたいことなど、50年間診療して子どもたちとその家族と接してアドバイスしてきたことなどをさまざまな視点で紹介してくれています。
この本を読むことで、発達障害の診断を受けてから、就学前、学校生活、思春期、進学、卒業後、成人になってその後など、一通りの流れ、必要なことがわかり、発達障害の困りごとでの、具体的な方法やツール、参考図書なども紹介されていて学びがたくさんあります。
こんなエピソードも紹介されていました。
一部抜粋して紹介
30年以上前に米国の学会に出席。大学の陸上部のコーチをしている(本業は医師)方とお話したことがあります。100mの競走の前に何と声をかけるか聞いてみたら、一言「relax!」でした。我が国では「がんばって」が多いですが、何かに臨んで緊張している子どもに「リラックス」と声をかけたいと思いました。
本当に、その通りですね
その他、色々な発達障害を抱える子どもとのエピソードも紹介されています。
平岩先生のお言葉
すべての子どもたちへの願いとして「健やかで穏やかな日々を楽しく過ごす」ことができればと願っていますし、同じ空気を吸っているという感覚も忘れないようにしたいと考えています。
その言葉通り、学びも多く、あたたかい本でした。
読みながら、時々「(平岩先生)ありがとうございます」と心の中で言いながら拝読させていただきました。
たくさんの方の手に届きますように