昨日
「いろいろめぐり巡った結果、McCOOM」
と書きました。
いろいろって、何めぐったの?って話を書こうと思うのですが、
最終的に採用に至らなかった薬剤のお話になってしまうので
薬剤名を明記することはできません。
ですので、一般論っぽい感じで読んでいただけると幸いです。
POTENZAを採用してから
「この1台でどれだけの結果をだせるか」
ということを考えて日々取り組んでおりました。
施術方法(針の深さや熱の強さなどの設定)はもちろんのこと、
併用する薬剤によって結果が異なるはずだと思い、
他のクリニックさんで取り扱っている製剤や日本でまだ導入されていない薬剤についてもリサーチ。
そんななか、ダントツで心惹かれた製剤がありました。
輸入代行をしている業者さんも信頼できるところでしたし、
製剤の内容や取り扱いについても当時の段階では十分な情報が提供されていたので、
かなり前のめりに検討しておりました。
しかし、その当時(1年以上前、もしかしたら2年前?)、日本で採用しているクリニックは少なく、
長期成績もわからない状況でしたので、
「日本で採用するクリニックが増えて1年以上経過してから再検討しよう」
と、そのまま保留にしておりました。
昨年秋に、そろそろどうかなあとリサーチを再開しようとした時期に
父の病気が見つかり、なんだかんだ忙しく、というより
新しい製剤を導入する気分になれず、また保留。
そして春になり、そろそろ市場での長期成績も出た頃でしょう、と業者さんに連絡をしたところ
「先生、実は、、、」
と暗い声。
私が採用を検討していた製剤で 長期経過後のしこりが問題になっているとのこと。
「ここ最近、急に話題になってきたんですが、ご存じないですか?」
と言われ、普段は見ないSNSで調べてみたところ、
でるわ、でるわ。。。
たくさんの報告と反論。
「しこりになりました」という患者さんがいらっしゃることは事実として
論点になるのは
『製剤に問題があるのか』それとも『手技的な問題なのか』
この2つは大きく違います。
どんなに良い製剤でも、正しい使い方をしなければ、良くない結果をもたらすことはアタリマエです。
私は、上記の流れで製剤の採用を見送っていたため、実体験としての評価はできませんから
同業の先生からの情報やSNSでの様々な意見を客観的に分析して考えるしかありません。
現時点の結論としては、、、、
「しこりの生じている症例に関しては、製剤の使用方法に問題があった可能性が高い」
のではないかと思っています。
製剤事態には問題なくて、
正しい方法で使用していれば、このような問題はおこらなかった可能性が高いのではないか?と。
ただ、実際にしこりができて困っている患者さんがいらっしゃることは事実で
かつ、それに対する明確な治療法もないし、自然に治癒するかどうかもわからない。
なにより、ここまで悪名が出てしまうと、
今の段階で新たに採用しようとは思えません。
McCOOMより優れていると業者さんから紹介される薬剤はあるけれど、
McCOOMで施術している今も、ちゃんと結果はでているし、
なにより、POTENZAのメーカーであるジェイシスがMcCOOMを公式に推奨しているのに
わざわざリスクを冒して変更する必要は(現時点では)ない。
というわけで、
めぐりめぐって、結局McCOOMに落ち着いた、というお話でした。
つい先ほど、
「製剤事態には問題なくて、
正しい方法で使用していれば、このような問題はおこらなかった可能性が高いのではないか?」
と書いたばかりですが、
これが最終結論だと思っているわけではありません。
過去には、製剤が流行して数年経過してから問題が発覚して学会が使用禁止を提言した製剤もあります。
1年だけではわからない。
美容業界は新しいものが流行りがち。
製剤でも、機器でも、新しいものがインスタやXで話題になっています。
もちろん、従来品が改良されて新しくなっていたり、優れた製品も多くあると思いますが、
長期成績がわからない製剤や機器が紛れ込むこともよくあります。
それを見分けることはとても難しくて、なにを見て判断したらよいのか、私にもわかりません。
ただ、確実にいえることは
「世間の評判に流されずに、本当に必要なものかも含め、慎重に判断してください」
ということです。