万延大判は流通貨としても発行されたそうですが、元々、大判は恩賞や贈答用。

万延大判の謎の記事を書く際、大判について少し調べてみました。

 

まずは、重量・品位・金含有量について

万延大判を除き全て164g以上もある超大型金貨。

但し、品位(金含有率)には差異があり、金含有量をグラフにしてみると

万延大判で激減し初期のものと比べて1/3程度しかないことが分かります。

とはいえ、万延大判でさえ重量は112gで金含有量が41gもある超大型金貨。

今年は大判を狙ってみる?

 

一つ懸念があります・・・それは大判特有の価値基準、墨書。

大判には後藤四郎兵衛家当主による額面と花押の墨書がありますが

*小判の製造は後藤庄三郎家

元書と言われるオリジナルが最も価値が高く

加筆と言われる劣化部分が加筆により修正されたものは価値が落ち

書改と言われる書き直しでは最も価値が低くなります。

こうした価値基準は日本だけでなく海外でも通用するのでしょうか?

また、墨書の状態が良好なほど高く評価されるため

保管している間に墨書の経年劣化で価値が落ちていく可能性があります。

資産保全としては望ましくないでしょう。

もちろん、安い代物のであれば趣味として入手してもよいのですが

最も金含有量が低い万延大判でさえ落札価格は100万円を超えてしまいます。

趣味としては贅沢すぎるでしょう。