Switzerland (Bern), 1796, 1 Duplone, 7.64g (Au 0.9), KM152, NRI 97, AU55
表:ベルンの紋章 裏:DEUS(神)+PROVIDEBIT(提供)= 神は与えたもう
スイスのベルンで発行された1700年代の金貨です。
https://en.numista.com/catalogue/pieces24179.html
1796年単年発行(発行数不明)のようですが、非常に良く似た金貨が
1794・1795年にも発行されています(やはり、発行数不明)。
https://en.numista.com/catalogue/pieces123627.html
いずれの金貨もNRI 97とレアです。
NRI 97とはコインのデータベース:Numistaによると
Numista membersのうち所有者がたった1人しかいないことを意味しています。
国内のオークションでの出品記録を調べてみると
1794年はA.W.主催オークションで2枚、銀座コイン主催オークションで1枚
1795年は銀座コイン主催オークションで1枚
1796年は自分が落札した日本コイン主催オークションで1枚のみでした。
この金貨に競合入札はたった1件のみ、しかも、スタート価格から少し上がっただけでした。
オークションに参加していると、たまには、こういう幸運もあります。
あるいは、レアであるがゆえに認知度が乏しく人気がないだけかもしれませんが・・・
ところで、ベルンはベルン州の州都でありスイスの首都でもあります。
国際都市ジュネーブや経済都市チューリヒと比べて知名度が今一つですが
スイスは米国のように各州からなら連邦国家であり中央集権化を避けるため
敢えて地味で国の中央にあるベルンが選ばれたそうです。
では、なぜベルンの紋章がクマなのでしょうか?
実は、これ、逆なんです。
クマ(独語でBär)にちなんで土地の名前がBernになったのです。
https://tabicoffret.com/article/75904/index.htmlや
https://ja.wikipedia.org/wiki/%E3%83%99%E3%83%AB%E3%83%B3によると
開拓者(あるいはベルトルト5世公爵)が土地で初めて狩った動物がクマであったためです。
スイスの首都であることやクマに関する面白いエピソードでベルンの知名度が上がれば
このアンティーク金貨の人気も上がるのかもしれませんね。