活動的な生活は早死に予防


仕事や家事など日常生活の中での身体活動が多い人は、死亡
リスクが低いことが、厚生労働省研究班の大規模疫学調査で分
かった。米国の疫学専門誌に発表した。


余暇にスポーツをする人も、あまりしない人も同じ傾向がみられ、
研究班の井上真奈美国立がんセンター室長は「運動する時間が
ないとあきらめず、生活の中で動く努力をすることで死亡リスクを
低下させられる」としている。



研究班は1995年と98年、全国11地域

の45-74歳の住民を
対象に、身体活動の時間を
(1)肉体労働や激しいスポーツの時間
(2)歩いたり立ったりする時間
(3)座っている時間
(4)睡眠時間-に分けて調査。

約8万3000人(男性約3万9000人、女性約4万4000人)を
2005年末まで追跡した。



この間に、男性3098人、女性1466人が死亡。各身体活動の
時間にそれぞれの運動強度を示す指数をかけて1日の平均的な
「身体活動量」を算出した上で4群に分け、死亡との関連を調べた。

男女とも身体活動量が多いほど死亡率が低く、最も多い群は最も
少ない群に比べ、男性で約3割、女性で約4割リスクが低下して
いた。


死因別では、男性のがんで約2割、男性の心疾患と女性のがんで
約3割の減だった。

身体活動量は、例えば「立って電車通勤2時間、座り仕事9時間」
のケースは少ない方から2番目の群だが、家事や庭いじりをする人
は多い方から2番目の群に入る。