大西宇宙バリトン・リサイタルの感想 びわ湖ホール 小ホール 2023年10月22日 |   kinuzabuの日々・・・

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びわ湖ホールで大西宇宙さんのリサイタルに行ってきた。会場はびわ湖ホール小ホール。2023年10月22日。



すごい立派なプログラム。紙質がすごい。日本語訳はもちろん、後藤菜穂子さんの曲目解説まである。



曲目



歌曲とオペラアリアのプログラム。旅や苦悩がテーマらしい。私は歌曲よりオペラアリアに期待してリサイタルに行った。

ところが、オペラアリアも迫力や伸びがあってよかった(前半は特に『ドン・キショット』)けれど、驚いたのは歌曲の表現力の高さ。「旅の歌」の朗々として時に迫力ある歌は大変良かった。

後半も、「リュッケルトの詩による5つの歌」のしっとり感のあとは、すごい迫力でかつ細かい雰囲気まで表現するオペラアリア。前半も後半も、歌曲とオペラアリアがほぼ交互のプログラムだったので、雰囲気の違いが明快だった。

アンコールは、ミュージカルナンバー。『ラ・マンチャの男』より “見果てぬ夢”と『ウェスト・サイド・ストーリー』より “マリア”。楽しそうで、楽しくて、力があって、力が抜けて、とてもよかった。まあ、ホントはオペラアリアのアンコールを期待していたんだけどね。

プログラムに旅といったストーリー性をもたせ、歌曲とオペラアリアをちりばめ、言語も多岐にわたる歌。こんなプログラムでこれだけの歌を聴かせてくれるのだからすごいね。

行くかどう迷ったリサイタルで、直前でもなぜか空席があったので行ったのだけど、大変楽しめて本当に行ってよかった。また聴けることを楽しみにしている。


余談:大西さんがアンコールの曲目を紹介するときに、「東京でも同じ曲をやるのでツイッターとかに出さないで」とおっしゃった。びわ湖ホールでも東京のリサイタルが終わった25日朝にwebサイトに掲載したのにはちょっと笑った。

https://www.biwako-hall.or.jp/news/encore_onishi2023