もちろん、土田浩翔はプロ雀士なわけで、

アマチュアの麻雀愛好家が何を言うのかと叱られるところだが、

そこが麻雀と将棋の違うところ。

麻雀は云えるのだ。

 

麻雀は4人でやる(3にんもあるが)ので、攻守が複雑化し、

その隙間に「運」が生じる。

しかも半荘のなかで、「運」は各人に憑依して動きまくる。

 

土田浩翔は雀士のなかでは一番「運」という単語を口にする。

ツイているかどうか、そこを重視する。それは賛成だ。

で、昨日の話の続きになる。

土田浩翔はツモられる前に振り込んだ方がいい、という。

彼によれば、ツモり上ると「運」は爆増するらしい。

そうさせないために、あえて振り込んで、

ツモらせないのがいいのだ、と言っている。

さらに、振り込んでも自分の「運」はほとんど下がらない。

だから気にするな、と付け加えている。

 

これがおかしいのだ。

振りこんでマイナスな機運にならないなんてことはない。

振り込みにもケースがいろいろあり、結果が違うわけだが、

それはひとまず置く。

 

振りこめば単純に点棒が減る。

よくないじゃないか。

連続して振りこめば、さらに怖ろしいことに

当たり牌が集まるようになる。

それはもっと困る。

にっちもさっちも行かなくなるのだ。

 

振りこみは邪気を呼ぶ。

振りこんでいい、なんてことは決してない。

 

ツモられるくらいなら振りこんでしまえ、とは

土田浩翔にしかできない芸だ。

麻雀ファンがまねしたら合鴨のローストになるのがオチだろう。