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駅から、山側へ歩くこと15分。

今年も、まちの花火大会へやってきた!

夏のおでかけ情報誌なんかでは、はしっこにちょこっと掲載される程度の、小さな小さな花火大会。

だけど、場所取りをしなくったって間近でゆったり見られるので、人混みがキライな彼も、ここなら喜んで来てくれる。

「ハート!」
「ニコちゃん!」
「スターマイン!」

ふたりで来るのは3年目。

花火の種類もわかるようになり、アナウンサーが実況するより早く、その名を叫んで笑い合う。

赤・青・黄色・みどり・ピンク・ゴールド…

けたたましい音とともに、打ち上がるスピードが早くなってきて、いよいよクライマックスだ。

こうなるとどちらからともなく口数が減り、手を繋いだまま、夜空に放たれる輝きをひとつ残らず記憶に刻もうと、目を見張る。

締めくくりが金色に垂れる〝しだれ柳〟だと教えてくれたのは、2度目の花火大会だったかな。

感動の余韻と、夏が終わった切なさに、光が消えてかすんだ空をボーっと見上げていたら、ふいに彼が言った。

「花火、もうひとつ残ってるんだよ?」

なんのことかさっぱりわからず、私が首をかしげると、彼が手を開く。
その中には…

今日見たどんな花火よりキレイな、指輪が光っていた。

-っていうひと夏の計画が、今年も頓挫しそうなんですけど???

ラジオ関西《ミュージックヘッズ月曜日》ぴかるんばの妄想日記より。