6月の風は
しっとりと湿っていて
懐かしい香りを運んできた
それは
思いがけない贈り物
会社の庭にたくさんの梅の実
大先輩の畑の地主さんからも
市民農園の先輩からも
籠いっぱいの梅がやってきた![]()
ええい、どこもかしこも
梅!梅!梅ぇ〜![]()
でも、嬉しい
嬉しい驚きが心を満たす
青い実をひとつひとつ
丁寧に洗い、へたを取り、拭いて
それから瓶に詰めていく
焼酎の瓶には
日常のよろこびを詰め
ブランデーの瓶には
少し大人の甘さを
氷砂糖がころりと落ちる音は
耳に心地いい
梅のフルーツ酢まで
仕込んでしまったものだから
台所が
甘酸っぱい香りの楽園になった![]()
その香りに、ふと
亡き母の梅仕事を思い出す
手渡された想いと
これからの日々をつなぐ
小さな宝のようなな梅たち
瓶の中で少しずつ
熟れてゆく梅たちを眺めながら
きっと来年も
私はまたこの香りとともに、
母のことを思い出すでしょう


