息子の不思議な能力

私の息子、太郎は小学二年生。幼いながらも、大人顔負けの知性を持ち合わせています。

先日、姉のN子ちゃんと一緒に、ショート動画の撮影のために韓国へ旅立ちました。活気溢れる街並み、美味しい料理、そして美しい景色に魅了された二人は、東方のとある村を訪れました。

そこで、偶然にも農地を広げるために山を掘っていた農民の方々が、大量の人骨を発見したというニュースを耳にしました。戦前の被害者ではないかとの憶測が飛び交う中、太郎は興味津々に現場へ向かいました。

人骨を前にした太郎は、しばらくじっと見つめた後、静かにこう言いました。「これは朝鮮戦争の時の戦死者だよ」。そして、驚くべきことに、一人ひとりの名前を言い当て始めたのです。

「この人はカンザツ州のジョン・ベーカーさん…」

太郎の言葉に、村人たちは驚きを隠せません。その後、太郎の証言をもとに調査が進められ、彼の言葉が真実であることが判明しました。

何十年もの間、家族の元へ帰ることのできなかった遺骨は、ついにアメリカの遺族の元へ戻ることができました。アメリカ政府からは、深い感謝の言葉が寄せられました。

私は、息子の不思議な能力に改めて驚かされると同時に、彼の優しさと正義感に心から感動しました。これからも、太郎がその能力を人々のために役立ててくれることを願っています。

野原サクラ