#19 がんで余命ゼロと言われた死なない食事  を読んで

 

フレンチシェフの神尾哲男さんの本です。

2003年、51歳の初夏、診察の結果、ステージⅣの末期がん。前立腺がんであることが判明した。医者から抗がん剤を勧められ、それを拒否して、「食」でがんを治す方法を模索した方です。そして、それから14年間、生き続けました。「奇跡のシェフ」とも呼ばれています。

 

ーーーーーー本文よりーーーーーー

 

食べ物は命のもと。

そうだ、原点に立ち返れ。

自分は料理人。だったら、「食」でどうにかしよう―――――。

科学的な治療を拒否した上は、薬など余計な力を借りず、自然のままに。「食」のパワーとエネルギーだけを頼りに生きていこうと思いました。

 

そして、私が目を向けたのは、日本食は日本食でもいわゆる昔の日本食でした。

それというのも、少なくとも私が知っている50年ほど前の日本では、がんという病気になった人のことを周囲であまり聞かなかったような気がしたからです。

 

せいぜい50、60人に1人いたかいないか。がん検診も普及のおかげで、小さいがんも容易に見つかるようになったこともあるかもしれませんが、年と追うごとにがん患者数は右肩上がりで増加し、近年の日本人の2人に1人ががんになり、うち3人に1人が死んでいること。

 

なぜ日本中にこんなにも、がんが急激にふえてしまっているのか。

もし、食べ物の変化がこのような事態を引き起こしているなら、がんが少なくなった昔の日本人の食は、今と何がどう違っているのだろう。

 

そうした疑問への追及が、「食」でがんを治す方法を模索する上での柱となりました。

 

自分の体は、自分自身が食べたものでできています。

 

そうであるならば、食べるものを変えれば体が変わるはずです。

 

本当に体に良いものを摂り入れていけば、悪かった血液も、良い血液に変わっていく。良い血液が巡り出したら、免疫力、自然治癒力のアップにもつながって、今我が身に居座っているがん細胞にもきっと良い働きかけをしてくれるのではないだろうか―――――。

 

マイクロビオティック食事法は主食は玄米。副菜には、その土地で収穫された季節の旬の野菜や、豆や海藻類など。それに汁物を添えて。横文字なしでわかりやすく言うなら、栄養のバランスを考えた組み合わせによる「玄米菜食法」。健康と美容に優れた効果を現すというのです。

 

結局はこの実践は約2年間続けることに。

 

代謝が良くなり、体内が浄化され、食べ物の味の違いがよくわかるようになりました。

 

化学調味料や食品添加物にはとくに敏感になり、舌にのせた段階での感知はもちろん、口内炎や胃もたれを起こすなど、体が明らかに拒否反応を示すようになりました。

 

ただ、マイクロビオティックは良質のたんぱく質摂取を中心として、動物性たんぱく質の摂取を控える、というのが根本にあり、この点については、どうかなと言う思いがありました。

 

肉や魚、卵などの、動物性のたんぱく質や脂質の摂取は、体を維持するのに大切な要素。

 

そもそも日本人は、昔から魚などの動物性のたんぱく質を摂っていました。偏らないバランスが「食」には最も大事なことではないだろうか。そのことを実感したので、マイクロビオティックの完全実施は2年ほどたったところでやめました。

 

よく「神尾さんの食事療法というのは、がんを封じ込めるために何か特別なことをやっているのですか」と尋ねられますが、特殊な食材を用いているわけでも、とびきり際立つことをやっているわけでもありません。

 

強いて挙げれば、マイクロビオティックで学んださまざまな良い点と、昔の日本人の食事法。この2つが相まった雑食が、私なりの ”がんを抑えている食事” と言えるのかもしれません。

 

実際に、末期と診断されたがんがおとなしくしている事実からも、何かの効果は出ているはずだと思っています。

 

がんを食事で抑える7つの心がけ

その1 地元近くで摂れた旬の食材を摂取

その2 食材は丸ごと食べる。皮まで食べる。

その3 体を温める陽性食品を積極的に摂る

その4 バランスのいい「雑食」が効果的

その5 生命力の強い野菜を摂る

その6 動物性たんぱく質は元気の源

その7 極力、食品添加物は摂らないようにする

 

私が辿り着いた主な10の食事術

その1 主食は玄米がいちばん

その2 水道水は、塩素やトリハロメタンを除去して使う

その3 野菜類は「ホタテの殻」の力を借りて洗浄

その4 魚や肉は、調理前に塩をもんで不純物を出す

その5 食材をできるだけ陽性に変えて調理する

その6 牛乳、乳製品は用いない

その7 植物性乳酸菌を摂り入れる

その8 食材の品目数に神経質にならない

その9 カロリーを気にしない代わりにGI値を重要視

その10 サプリメントはいらない

 

ーーーーーー以上本文ーーーーーー

 

お勧めの食材とか調味料、レシピ、その他、がんに良いと思って実行している事などは、本書に書かれています。

興味のある方は参考にしてはいかがでしょうか。

 

神尾さんは、若い頃からたくさんのお酒を飲んできたこと、たばこを吸いまくってきたこと、ジャンクフードが大好きで食べまくっていたこと、などなど。挙げればきりがない。お酒もウィスキーなら水で割らずにラッパ飲み。たばこは早いうちに1日1箱。

修業時代は、賄食のカレーライスを数分でかきこむことも。

好物は甘いもの。

たとえば、かりんとうを1袋全部。羊羹も1本丸ごと。板チョコも最低一度に3枚はペロリ。

 

それで、自分でいつ病気になってもおかしくないと思っていた。

 

がんになったのは、あれが原因これが原因、ではなく、すべてみんな。原因だったと思っていた。

 

しかし、末期がん告知から14年間生きたというのは、がんを克服するという強い信念によるところが大きいと思う。

 

「医食同源」という言葉があるが、まさにその通りだと思う。我々の体は自分で食べたもので出来ている。良いものを食べれば、健康が維持できる、悪い物を食べれば病気になるというわけだ。どれを食べたら体にいいかは、人それぞれ違う。

自分の体に合ったものを常に実践しながら食べるいくしかない。自己免疫力高めていく食事がいいと思う。

 

少なくても人工的に作られた添加物や化学食品、農薬、海外からに輸入品(全部ではない)などは、良くないだろう。

(海外からの輸入品の中には自国では、使用禁止の添加物や農薬を日本は禁止されてない理由で使用している場合がある)

 

がんになった原因があるわけだから、がんになった原因を改めるやり方がいい。それが神尾さんのいう「食」にあったのだと思います。

 

がんに限らず、病気になった原因は「食」にあると思う。

 

そして最後は、自分自身を大切に扱う。暴飲暴食、不摂生をなくすこと。自己愛である。

 

なによりも一番いいのはがんや病気にならないような食習慣や生活習慣を見直していくのがいい。

 

 

 

ありがとうございました。