スタンレーレディス最終日(9日、静岡・東名CC=6586ヤード、パー72)99人がホールアウトできなかった前日の第2ラウンド(R)の残りを行い、競技は36ホールで成立。前週の「日本女子オープン」をアマチュアで初めて制した畑岡奈紗(17)=茨城・ルネサンス高3年=は通算4アンダーの4位だった。畑岡は10日、東京都内で会見し、プロ転向を表明する。アン・ソンジュ(29)が通算6アンダーで並んだイ・ボミ(28)=ともに韓国=とのプレーオフを制し、今季2勝目を挙げた。

 

 

 “短期決戦”に敗れた。日没サスペンデッドとなった前日の第2Rの残り9ホール。首位に1打差から10番(パー3)を出た畑岡だったが、逆転でアマチュア史上初の国内メジャー覇者となった「日本女子オープン」の再現は成らなかった。

 

 「あっという間に終わってしまった感じです。やっぱり短いですね。9ホールしかないから、バーディーをたくさん取らないといけないと思っていたけど…」

 

 大会は36ホールに短縮された。雨でスタートが2時間遅れ、11番(パー5)でボギー。13番(パー4)で2・5メートルを沈めるバーディーに右拳を力強く握ったが、その後はパープレーで2打差の4位。史上初のアマ2勝目はならなかった。

 

 国内ツアー優勝者の資格を行使し、10日にプロ転向を宣言する。同時に日本女子プロゴルフ協会(LPGA)に「単年登録」を申請。LPGAは3日の理事会で登録を了承済みで、宮里藍以来2人目となる女子高生プロ、そして宮里の18歳3カ月を更新する17歳8カ月の最年少プロが誕生する。

 

「中学生でやっと全国大会に出られた。中学、高校の6年間でずいぶん成長できたと思います」

 

 勝みなみ(鹿児島高3年)との同学年対決も1打差で制した。「気にしないようにしていたけど、やっぱり気になった」。ベストアマチュア賞を獲得し、堂々とアマを卒業だ。

 

 12日には来季の米ツアー出場権を懸けた2次QT(予選会、20-24日)に向けて渡米する。国内プロデビュー戦は最短で11月11日開幕の「伊藤園レディス」。畑岡が日米での活躍を夢見て、力強く前進する。

 

畑岡 奈紗(はたおか・なさ)

 1999(平成11)年1月13日生まれ、17歳。茨城・笠間市出身。11歳からゴルフを始める。2015年「世界ジュニア」優勝。16年「全米女子アマ」ベスト8、「世界ジュニア」優勝、「日本女子アマ」2位。得意クラブはドライバーで、平均飛距離250ヤード。ベストスコアは63。1メートル58、62キロ。家族は父・仁一さん(51)、母・博美さん(46)、妹・利安(りあん)さん(14)。