KINAN Cycling Teamが出場中のシャールジャ・ツアーは第2ステージ。
スプリンターが主役となる平坦基調のステージでした。
力のあるチームがそろう中で、KINAN Cycling Teamも存在感を示すべくトライを繰り返しています。
成果を残すことができたのか、写真と合わせてレポートをご覧ください。
なお、レポートは1月25日付メディアリリースと同文となります。
並んで走る雨乞竜己と山本元喜。山本らのアシストもあり雨乞はこの日チームトップのステージ7位となった
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シャールジャ・ツアー第2ステージはスプリント勝負に
強力ヨーロッパ勢に挑んだ雨乞が7位、中島が9位
25 January 2018
●シャールジャ・ツアー(Sharjah Tour、UCIアジアツアー2.1)
第2ステージ アル・バタフ・カルチュアルセンター〜マルハ 151.56km
●KINAN Cycling Team出場選手
KINAN Cycling Teamが中東・UAEで出場しているシャールジャ・ツアー(Sharjah Tour、UCIアジアツアー2.1)は1月25日、151.56kmによる第2ステージが行われた。
平坦基調の本格スプリントステージで、KINAN Cycling Teamは雨乞竜己が7位でフィニッシュ。
中島康晴も9位と続いた。
個人総合順位ではトマ・ルバが30位につけ、クイーンステージとなる第3ステージに臨むこととなった。
前日の第1ステージでは、トマがチーム最上位となる31位で終えたKINAN Cycling Team。
第2ステージに向けては、エーススプリンターの雨乞で勝負することを確認。
そこまでに、チャンスがあれば逃げにトライをしつつも、フィニッシュでスプリントにトライできるような組み立てを重視した。
スタート前にメンバー6人で記念撮影。左から中島、雨乞、ジャイ、トマ、椿、山本
レースは、スタート直後から逃げ狙いのアタックが連発。
KINAN勢は山本や椿、ジャイなどが前をうかがいアタックする場面も見られたが、いずれもプロトンの容認は得られない。
逃げが決まったのは、スタートから40分を過ぎたタイミング。
5人がリードを始めると、メイン集団はリーダーチームのヴィタルコンセプトサイクリングクラブを中心としたペースコントロールに切り替え。
逃げる5人を1分前後のタイム差にとどめながら、淡々とレースを進行させた。
集団内を走行する中島康晴
集団内を走るジャイ・クロフォード
集団内でレースを進めた椿大志
この構図に変化がないまま終盤へ。
逃げグループでも力の差が出始め、少しずつ人数を減らしていく。
メイン集団のペースが速くなるとともに、KINAN勢がポジションを上げていった。
逃げていた選手たちは残り10kmを切ったところで全員吸収。
ステージ優勝争いはスプリントにゆだねられることとなった。
勝負に備えて隊列を整えたいKINAN勢だったが、残り5kmとなったところで雨乞が路面のくぼみにタイヤをとられパンク。
すぐに椿大志が車輪交換に対応し、さらには山本元喜が引き上げて雨乞の集団復帰に成功。
トマやジャイ・クロフォードもリードアウトに加わり、雨乞と中島でスプリントに挑む状況を作った。
最終局面は、プロトンの主導権を掌握したヨーロッパ勢が力を見せ、雨乞と中島ともにその後ろからの加速となったものの上位に絡んでのフィニッシュ。
結果的に雨乞が7位、中島が9位。
一時は大ピンチに陥ったが、素早い対応もあり勝負できるところまであと一歩に迫った。
シーズン初戦ながら連携にも問題なく、再度のスプリント勝負が予想される2日後の第4ステージに向けて収穫のあるレースとした。
スプリントに挑み9位でフィニッシュした中島康晴
パンクした雨乞の集団復帰に貢献した山本元喜
パンクした雨乞を素早い対応でレースへと戻した椿大志
なお、個人総合時間ではトマがチームトップの30位、ジャイが40位と続く。
また、チーム総合時間では12位につけている。
フィニッシュ直後のトマ・ルバ。個人総合ではチーム最上位の30位でクイーンステージに臨む
フィニッシュ直後のジャイ・クロフォード
26日に行われる第3ステージは、ディバからワディ・アル・ヒロ・レディースクラブまでの116.70km。
1級から3級までのカテゴリー山岳が4カ所に設けられ、なかでも終盤に立て続けに通過する2級と1級が勝負を左右する。
このステージの順位やタイム差が、総合成績に反映される可能性が高い。
KINAN勢としては、クライマーのジャイとトマを軸に個人・チームそれぞれの総合順位のジャンプアップを狙って臨むことになる。
シャールジャ・ツアー第2ステージ結果(151.56km)
1 ヤクブ・マレチュコ(イタリア、ウィリエールトリエスティーナ・セッレイタリア) 3時間32分33秒
2 ブライアン・コカール(フランス、ヴィタルコンセプトサイクリングクラブ) +0秒
3 モハドハリフ・サレー(マレーシア、トレンガヌサイクリングチーム)
4 ルカ・パシオーニ(イタリア、ウィリエールトリエスティーナ・セッレイタリア)
5 ロビン・ステニュート(ベルギー、ヴェランダスウィレムス・クレラン)
6 ジェレミー・ルボー(フランス、デルコ・マルセイユプロヴァンス・カテエム)
7 雨乞竜己(KINAN Cycling Team)
9 中島康晴(KINAN Cycling Team)
41 ジャイ・クロフォード(オーストラリア、KINAN Cycling Team)
64 トマ・ルバ(フランス、KINAN Cycling Team)
103 山本元喜(KINAN Cycling Team) +2分16秒
104 椿大志(KINAN Cycling Team) +2分29秒
個人総合時間
1 ジュリアン・モリス(フランス、ヴィタルコンセプトサイクリングクラブ) 3時間45分21秒
2 ガエタン・ビール(ベルギー、ソバック・ナチュラフォーエバー) +2秒
3 クリス・ベックマンス(ベルギー、ヴィタルコンセプトサイクリングクラブ) +4秒
4 エリアス・ヴァンブリュッセヘム(ベルギー、ヴェランダスウィレムス・クレラン)
5 マルコ・コルダン(イタリア、ウィリエールトリエスティーナ・セッレイタリア) +5秒
6 ミカエル・グーラールツ(ベルギー、ヴェランダスウィレムス・クレラン) +6秒
30 トマ・ルバ(フランス、KINAN Cycling Team) +43秒
40 ジャイ・クロフォード(オーストラリア、KINAN Cycling Team) +50秒
65 中島康晴(KINAN Cycling Team) +1分11秒
83 雨乞竜己(KINAN Cycling Team) +1分33秒
103 椿大志(KINAN Cycling Team) +3分27秒
104 山本元喜(KINAN Cycling Team) +3分28秒
ポイント賞
1 ヤクブ・マレチュコ(イタリア、ウィリエールトリエスティーナ・セッレイタリア) 25pts
11 雨乞竜己(KINAN Cycling Team) 10pts
13 中島康晴(KINAN Cycling Team) 7pts
山岳賞
1 ケンレヴィ・エイクランド(ノルウェー、インタープロ・ストラダリサイクリング) 4pts
ヤングライダー賞
1 センヌ・レイセン(ベルギー、ヴェランダスウィレムス・クレラン) 3時間45分41秒
チーム総合時間
1 ヴィタルコンセプトサイクリンググラブ 11時間16分27秒
12 KINAN Cycling Team +2分7秒
●選手コメント
・雨乞竜己
「パンク直後に椿が車輪交換してくれて、(山本)元喜とトマに引き上げてもらって、中島さんのポジションまで合流するところまではできたが、結果としてはもったいないものになってしまった。トラブルなく、スプリントまでの形にもっていけていれば勝負できた実感がある。
UCIプロコンチネンタルチームのスプリンターとの力の差は特に感じていない。2日後の第4ステージではチャンスがあるはずなので、もう一度トライしたい」
コース確認に余念がない雨乞竜己
【Gallery】
この日のスタート地点は選手村から遠距離のため、選手たちのバイクはトラックで輸送された
選手たちは早朝6時30分出発でスタート地点へとバス移動
選手たちの待機場所となったトレーニングルーム。レース前のウエイトトレーニング(?)に励む姿も
出走サインをする山本元喜
出走サインをするジャイ・クロフォード
出走サインをするトマ・ルバ
パレードスタートする中島康晴
椿大志、雨乞竜己がパレードスタートへ
Report, Photos, Edit: Syunsuke FUKUMITSU
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