ツアー・オブ・ジャパンは最重要ステージとなる、富士山でのヒルクライムが行われました。
4人で挑んだKINAN Cycling Teamの戦いぶりをレポートしたいと思います。
大会は残すところ2ステージとなりましたが、引き続きチーム一丸となって戦っていきます。
ぜひ熱い応援をよろしくお願いします。
以下内容は、チームが配信するメディアリリースと同文となります。
思い思いにレースへの準備を進める
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富士山に挑んだTOJ第6ステージはトマ・ルバが12位
総合でのジャンプアップを狙って残る2ステージに向かう
26th May 2017
●ツアー・オブ・ジャパン(Tour of Japan)
第6ステージ 富士山 11.4km
●KINAN Cycling Team出場選手
山本 元喜
マルコス・ガルシア
リカルド・ガルシア
トマ・ルバ
5月26日に大会6日目を迎えたツアー・オブ・ジャパンは、この大会の最重要ステージに位置付けられる富士山でのヒルクライムを実施。
KINAN Cycling Teamはトマ・ルバの12位がチーム最上位。
個人総合成績での上位進出に賭けて、残る2ステージを戦うこととなった。
熱い戦いが続く今大会。
初日の個人タイムトライアルをのぞき、ここまでは集団でのスプリントで勝者が決まってきた。
個人総合成績でも上位は僅差となっており、その形勢は富士山でのヒルクライムによって大きく変化することが見込まれた。
ボードに出走サインするリカルド・ガルシア
その富士山ステージは、ふじあざみラインから富士山須走口5合目を目指す11.4kmでの勝負。
平均勾配10.5%、最大勾配22%の国内屈指の難易度だ。
このステージで総合順位が劇的に変化し、最終結果につながる傾向にある。
ロードレースにおいては、エースとアシストとでレースを組み立てて勝利を狙うが、このステージばかりは個々の登坂力にゆだねられる。
やはり主役はクライマーだ。
集中した様子でウォーミングアップを行うマルコス・ガルシア
KINAN Cycling Teamは、前日の南信州ステージでジャイ・クロフォードと椿大志をリタイアで失い、4人で富士山へ挑む。
特に、マルコス・ガルシアとトマ・ルバは個人総合首位を射程圏に走っており、このステージで上位進出を狙う姿勢で臨んだ。
レースに先立って行われる予定だった13.2kmのパレード走行は、前日から続く雨のため選手の体調面と安全面に配慮してチームカーの隊列走行に変更。
選手たちはチームカーや関係車両でスタート地点へと移動したのち、ローラー台でのウォーミングアップを行い、レースの始まりを迎えた。
スタート以降、距離を追うごとに人数を減らしながら進んだ集団だが、4km地点を過ぎたあたりからマルコスがオスカル・プジョル選手(スペイン、チームUKYO)とともに飛び出す。
昨年のこのステージで優勝を争った2人が、早くも真剣勝負の構えだ。
だが、その状況は長く続かず、プジョル選手が徐々に先行する。
マルコスは14人の追走グループに位置して、プジョル選手を追う形となった。
残り4kmを切ると、プジョル選手を追う追走グループは4人に。
依然、マルコスはこの中で前方をうかがう。
一方で、プジョル選手との差は開く一方。
フィニッシュまで2kmとなったところで、その差は1分以上に広がった。
快調に飛ばしたプジョル選手は最後までペースを落とすことなく、38分50秒の好タイムで富士山の5合目を制覇。
昨年に続き、富士山ステージ2連覇を果たした。
KINAN勢は、淡々とペースを刻み続けたトマが12位。
プジョル選手との差は3分25秒だった。
途中まで上位を争ったマルコスは、終盤にペースを落として36位でフィニッシュ。
山本元喜は52位、リカルド・ガルシアは58位で終えた。
チーム最上位の12位でフィニッシュしたトマ・ルバ
終盤まで上位を争ったマルコス・ガルシアは36位だった
ここまでを終えて、KINAN Cycling Teamの総合最上位はトマの11位。
前後の数選手との総合タイムが僅差となっており、この先のステージの走り次第で総合順位に変動が出ることも大いにありそうだ。
大会は残り2ステージ。
27日は伊豆ステージとして日本サイクルスポーツセンター内に設けられる12.2kmの周回コースを10周する122kmで争われる。
テクニカルなコーナーやアップダウンが断続的に訪れるため、攻略するのが難しいコースだ。
ハードなステージとなることは必至だが、KINAN Cycling Teamとしてはトマの総合ジャンプアップやステージ優勝を狙って、激しいレースに持ち込みたい。
ツアー・オブ・ジャパン第6ステージ(11.4km)結果
1 オスカル・プジョル(スペイン、チームUKYO) 38分50秒
2 ハミッド・ポルハーシェミー(イラン、タブリーズ・シャハルダリチーム) +1分22秒
3 ネイサン・アール(オーストラリア、チームUKYO) +1分58秒
4 キャメロン・ベイリー(オーストラリア、アイソウェイスポーツ・スイスウェルネス) +2分25秒
5 ホセ・トリビオ(スペイン、マトリックスパワータグ) +2分29秒
6 ラックラン・ノリス(オーストラリア、ユナイテッドヘルスケア) +2分51秒
12 トマ・ルバ(フランス、KINAN Cycling Team) +3分25秒
36 マルコス・ガルシア(スペイン、KINAN Cycling Team) +9分11秒
52 山本元喜(KINAN Cycling Team) +12分25秒
58 リカルド・ガルシア(スペイン、KINAN Cycling Team) +12分30秒
個人総合時間賞
1 オスカル・プジョル(スペイン、チームUKYO) 13時間10分38秒
2 ハミッド・ポルハーシェミー(イラン、タブリーズ・シャハルダリチーム) +1分42秒
3 ネイサン・アール(オーストラリア、チームUKYO) +1分52秒
4 ホセ・トリビオ(スペイン、マトリックスパワータグ) +2分35秒
5 ラックラン・ノリス(オーストラリア、ユナイテッドヘルスケア) +2分58秒
6 ティモシー・ロー(オーストラリア、アイソウェイスポーツ・スイスウェルネス) +3分8秒
11 トマ・ルバ(フランス、KINAN Cycling Team) +3分34秒
21 マルコス・ガルシア(スペイン、KINAN Cycling Team) +9分19秒
47 山本元喜(KINAN Cycling Team) +29分6秒
48 リカルド・ガルシア(スペイン、KINAN Cycling Team) +29分15秒
ポイント賞
1 マルコ・カノラ(イタリア、NIPPO・ヴィーニファンティーニ) 93pts
19 トマ・ルバ(フランス、KINAN Cycling Team) 11pts
山岳賞
1 初山翔(ブリヂストンアンカーサイクリングチーム) 39pts
23 山本元喜(KINAN Cycling Team) 1pts
チーム総合
1 チームUKYO 39時間37分9秒
9 KINAN Cycling Team +36分10秒
●選手コメント
・トマ・ルバ
「よくもなく、悪くもなく、といった印象だ。スタートからフィニッシュまで、テンポを守って走った。正直、総合上位を目指すことは難しくなったと感じている。ただ、トライする余地はまだあると思うし、明日のステージで自分に何ができるかを考えてみるよ」
スタートを控えトマ・ルバの表情に気合がこもる
【Gallery】
前日のステージでリタイアしたジャイ・クロフォードはローラー台でのトレーニングで調整
ローラー台を使ってウォーミングアップを行うトマ・ルバ
トレーニングやウォーミングアップ、クーリングダウンと、MINOURAさま「FG220」が大活躍
リカルド・ガルシアは富士山ステージを前にしても歌いながらのウォーミングアップでリラックス
ウォーミングアップを行う山本元喜
フィニッシュ直後の山本元喜
フィニッシュ直後のリカルド・ガルシア
Report, Photos, Edit: Syunsuke FUKUMITSU
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