ドル防衛戦争(世界覇権戦争) | きなこのブログ

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大失業時代が到来しています。大失業の恐ろしさを歴史から学ばなければならない。『大失業は戦争への道につながっている』

日本を明るい未来へ…

現在の世界覇権国であるアメリカは、経常収支の赤字と財政赤字の“双子の赤字”を抱えている。

どちらの赤字もそれぞれ年額で6000億ドル(70兆円)を越している。

これらは単年度の赤字であり、毎年積み上がっていくのである。

単年度で6000億ドルずつである。

この点が注意すべきことで、本当は累積財政赤字は日本の3倍あるのである。

この天文学的な赤字を抱えながらアメリカは、なぜ破局に至らないのか。

その理由は“ドルの信用力”による世界支配の構造と、軍事力による威圧と属国群からのリファイナンスがあるからである。

「リファイナンス」とは資金の調達、借り入れ(搾取)のことである。

日本サウジアラビア中国がアメリカの主要な“財布”となって米国債や各州の債権やニューヨーク市などの大きな都市の発行する公債を買って引き受けていることを意味する。

国債とはその国の発行する借金証書のことである。

これには担保がついていないからその国が「払わない」と言い出せば本当に紙切れである。

しかし、ドルの没落を阻止するためならアメリカはなんでもやる。

アメリカ政府と、その息のかかっているIMFが緊急で選ぶ対策と手段と方策は、従来どうり、「ドルと石油の関係を強化すること」であり、石油との関係でドルの傑出した地位を維持しようとすることだ。

そしてこの「ドル、石油の結合」への攻撃は従来同様、力強く反撃されるだろう。

今や処刑されたサダム・フセインは、2000年11月にイラクの石油輸出をユーロ建てにすることを要求した。

彼の公然たるアメリカへの挑戦は、ドルへの直接の脅威であった。

「2001年1月度のブッシュ新政権の初回の閣僚会議の最も主要な議題は、どのようにしてサダム・フセインを国際社会から追放するか」であった。

そして自作自演の9.11事件後にブッシュ政権は、計画通り、中東地域にアメリカ軍を進駐させる計画を即座に実行した。

そのための自己正当化の理論として、「テロリストたちからの攻撃から、アメリカ本土を防衛するために先制攻撃はどうしても必要なことである」とアメリカ国民を説得して戦争への支持を呼びかけた。

アメリカ国民はこれを承認して、積極的にブッシュ政権を支持した。

政権への支持は80%を超えた。

国民と言うものは、指導者たちが煽動すると、このように易々と戦争に動員されてゆくものである。

【歴史の真実を言うなら、アメリカのルーズベルト政権(とその背後にいるロックフェラー石油財閥)が、日本を計略によって真珠湾を攻撃(1941年12月)させて戦争に引きずり込んだ。

その前に、中国侵略するように仕向けて、そこで1937年(昭和12年)の日華事変からの大きな泥沼に日本を追い込んでいった。

そして終いには原爆を投下して粉砕して属国化した。

またサウジアラビアには、サウド家の王室による支配を巧妙に作り出し、イギリスが応援していた正統の王家であるハーシム家を追放した。

このハーシム家を応援していたのが、あの“アラビアのロレンス”のT・E・ロレンス中佐というイギリスの情報将校である。

彼はイギリスに帰国後、交通事故で殺された。

アメリカはサウジのサウド王家の存続を保証するのと引き換えに、原油輸出を安定させた。

そしてすべての原油取引をドル建てに限定することで米ドルの基準通貨体制を維持してきた。】

人類の歴史は、このような愛国心と民族主義という考え方を鼓舞(インスパイア)すると、いとも容易に焚きつけられて、無謀な対外戦争への道を歩まされる。


その数年後には、必ず大きな失望と幻滅が襲い掛かってくるというのに。


メディアを使って操られた国民が幻滅し、国民に自覚を促すのには、それなりに時間がかかるのである。


売国小泉改革のように。


アメリカの軍事行動を故意に正当化するために、どうやってイラクの独裁者サダム・フセインを、9.11事件と結びつけるかという、事実の捏造をブッシュ政権がしたことは今ではよく知られている。

9.11事件とイラクとの関係性の証拠は全く見つからなかったし、更には大量破壊兵器の開発の証拠も全く見つからなかった。

それにもかかわらず、歪曲や猛烈な勢いの偽りの政府答弁と陳述によって、世論や議会の支持が作り出され、サダム・フセイン政府の体制転覆が正当化された。

サダム・フセインが「イラクの自国の原油を、ドル建てではなく、ユーロ建てで販売し、ヨーロッパ諸国との資金を決済する」という決断をして、実際にこれを実行に移した。

このことで、基軸通貨であり、世界銀行が公認する準備通貨としての完全性を攻撃した。

サダム・フセインは、オイル・メジャーを支配するロックフェラー家の逆鱗にふれたのである。

だから、彼を国際社会から追放し、更には、ヒトラーや東条英機の閣僚たちと同じように縛り首にして、世界中に「アメリカ帝国への反抗者はこのような目に遭うぞ」という見せしめの像にされた。

米国がイラク攻撃に執着した契機と真の理由は、これであると今では多くの人々が分かっている。

しかしこれが開戦の唯一の理由であるとは思わないが、アメリカが、同盟諸国を参戦に促して、この戦争を遂行する動機作りに重要な役割を果たしたとは考える。

アメリカ軍の地上軍の進撃と軍事的勝利の直後から、イラクの原油輸出は再び全てドル建てとなり、ユーロ通貨での決済は見捨てられた。